ときおりの休息  八  食の幸ふたたび 


コンビニエンスストアの食料品を食する人に、
コンビニママのごはん、などと揶揄する。
けれどそれは、家庭の味もいいけれど、時にはジャンクな味に惹かれるのでしょ、という
暗黙の了解つきの揶揄で、ほんとうにそればかりの人に言える言葉は、ない。
その一方で、家庭の味、お母さんの味、おばあちゃんの味。 
魔力があるような風化したかのような、そして ・・こわい言葉。

女子組の保護者達が塾に弁当を届けている。
子ども達は部活があり、学校からまっすぐ塾に寄るので食事を摂れないと案じ、
一軒が届け始めたら競い合うように温かい弁当が続々と届き始め、内容も豪華になっていった。
ところが子ども達はあまり喜ばない。そしてコンビニエンスストアに好きな物をぞろぞろと買いに行く。
困ったのは王様だ。
どこで食べさせよう、何時まで食べさせよう。
保護者が子どもの食を案じる背景に、一心でない心理が働いていることもわかっている。

夏の女子は目の周りを黒く化粧して塾に来た。
部活をサボタージュし、仲いいわけでもないのに、そんなときにはかばい合う。
突出した問題を起こすわけでもなく成績は悪くない、が、相手の目を見ない。
常に授業はあっという間に崩れるが、建て直しが利きにくい。
群れが群れの退廃を呼び、自浄作用が働かない。
これまで、素行が悪いとか家庭に問題を抱えているとか、さまざまな塾生を受け入れてきたけれど、
王様がこうまで女子に手を焼くのを初めて見た。

群れが閉じている。けれど一枚岩でもない。しかし、かといって切り崩せる割れ目がない。
石の感触はひんやりとしていて、堕ちてゆく速度が速まっている。
このままでいいわけがない。
女子組を受け持つ講師も受け持たない講師も、揃って授業を停め、全員と向き合った。

王様は、この塾がどんな目的を持っているかを話し、最後に、
「君達に食事を許してきたのは、君達に便宜を図ったのではない。
ご家族のお弁当に敬意を払ってきたのだ。」と言った。



                       * * *

気分を替えて、食の店のお写真を。


賑わって活気のある大阪の商店街にも定休日があって、
そんなときはひっそりしているのかと思うとそうではない。
シャッターの下りた休日の店の前には露天の店が並ぶ。
洋服や生鮮食料品や菓子や、さまざまな商品はどこから運ばれて来るのだろう。

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朝の喫茶店でモーニングサービスって、ちょとあこがれ。
昔はよくあったように思うのだけれど。お写真を見ると、六時半からにびっくり。


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カフェでケーキとお茶もいいけれど、コーヒーでないお茶、緑茶で甘味を食べるお店も素敵。


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やっこという食堂の外観と店内。
昔、大雨の被害に遭ってもすぐに清潔な店内にできるよう、タイルの内装にしたのだとか。


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素朴なお味のたこ焼き、百円。
粉ものって、おなかがいっぱいになってはいけないのじゃないかと思う。
卵がたっぷりとか、肉がぎっしりとか、もっちりとした食感だとか、大きいとか。
肉まんしかり、たこ焼きしかり。さして凝る必要を感じない。
おやつはおやつらしく、ちょっとの量だから邪魔にならないんだ。


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寄席「繁盛亭」の近くのたこ焼き屋。


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串かつ「ぜにや」の店内。
休みでなければ「てんぐ」に入るのだったけれど、それはまたいつかの次回のお楽しみ。


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へべへべまで酔わないいい気分で歩いていて見つけた純喫茶。
純喫茶、いい呼び名。こういうサンプルって、夜は怪しげで素敵。


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集ってくれたなかのひとりが、わたしに撮らせるために注文してくれたプリン・ア・ラ・モード。
ちいさなころのあこがれ。
それにしてもサンプルと違わぬデコレーションで供されるものなのだな。



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by NOONE-sei | 2008-09-06 02:47 | 新々々百夜話 本日の塾(4)


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