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57夜 料理と映画と音楽


レンタルショップにゆくと、SFとかサスペンスとか映画の棚に立ってしまうのだけれど、
夏の終わりに覚えた楽しいこと。映画のサウンドトラックを聴くこと。
「レミーのおいしいレストラン」の予告を観て、フランスの音楽もいいな、と思った。
でも、ねずみが料理するのはどうしても嫌で、映画は未見のままCDを借りた。
ついでに、人間が料理する映画もいいかな、と、DVDを借りて数本観た。
「バベットの晩餐会」(1987年 デンマーク)は、すっかり忘れてしまったのでそれでもよかったんだが、
知らない映画を観るのも楽しい。

観た中で純粋に料理が楽しかったのは、「リストランテの夜」(1996年 米)。
物語はともあれ、登場人物が本物の料理人にしか見えない。
いや、そんなはずはないのだ。
物語の最後にプレーンオムレツを作るのは、ハリウッド版「シャル・ウィ・ダンス」で竹中直人の役を
最近では「ラッキーナンバー7」で刑事の役を演じた、達者な俳優なのだから。

ドイツのフランス料理に興味が湧いたのは、「マーサの幸せレシピ」(2001年 独)。
主人公は人に作って食べさせるが、自分は食べることをしない。
独り身で硬くて、心理カウンセリングを受けながら、厳しい食の世界で料理長をしている。
原題はずっと素っ気なくて、「Mostly Martha(原題:Bella Martha)」。
邦題から想起するものとちがい、甘ったるい映画ではなかった。
最近ハリウッドでリメイクされたが、オリジナルを壊してはいないと聞いた。
角(かど)を取って、まろやかな味に仕上げてあるとも聞くので、ラヴストーリーは遠慮しておくかな。

ところで、予備知識なしの気分で引いて当たりだったらドイツ映画だったということがある。
「バンディッツ」(1997年 独)もそのひとつで、こっちは料理の映画じゃなくて音楽映画。
囚人四人の女の子バンドの物語。
かっこええよ、姐さんたち、と声を掛けたくなるようないい歌いっぷりだった。

サウンドトラックを流しておくことを覚えたら、聴き込むわけじゃないんだが
展開があって飽きず、しかも邪魔にならないということを知った。
もう少しほかのものを聴いてみたい欲が出た。
軽い気分になりたい時には「オーシャンズ11」、
しっとり気分になりたい時には「海の上のピアニスト」。

実は「海の上のピアニスト」は観たことがなくて、食指が動かずまだ観る予定がない。
映画それ自体と音楽が結びついたり繋がったり、そんな楽しさを覚えるのは
まだ少し先のことかもしれないな。



「Mostly Martha」
 Another Storyをクリックして、栞(しおり)のひとつひとつをクリックすると
 映画の中のフランス料理店の背景がよくわかる
 Marthas Rezeptの右奥の女の子が可愛いくて、フライパンと計量カップには
 レシピがふたつ、カーソルをくるくるして楽しんでね
by NOONE-sei | 2007-10-21 01:38


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