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47夜 変換できない単語


秋の収穫を祝う歳時、芋煮会。
河原に集い、鍋に芋煮汁を煮て食す。
ところがこれは地域色の歳時で、しかもワード一回では変換しない。
辞書機能に「芋煮会」と覚えさせてみた。

47夜、芋煮会をしなよ。 ・・また寒い駄洒落を と引かないでくれ。

南東北では一般的でも、まだ全国には浸透していないというこの言葉。
河原でバーベキューも格好いいが、わたしは秋の芋煮鍋には血が騒ぐ。
芋煮そのものが、ごく身近にあるからだ。
ここでいう芋は里芋。

一年で一番寒い時に、白鳥の飛来地に金銭的な支援をする里親たちが招かれ、
もてなしを受ける、そのときに振舞われる心づくしのご馳走は芋煮汁だ。
また、先日わに丸は新人登山大会で裏磐梯に行ったのだが、
雄国沼の深い青い山竜胆(りんどう)を見、猫魔ヶ岳からキャンプ場に一泊目の
テント設営をしたところ、管理人のおじさんが芋煮汁でねぎらってくれたという。
翌朝も夕べの残りを食べて山々を一日縦走、二泊三日の登山の思い出は、
芋煮と帰りの風呂だった。

小さい山なら、登山客に芋煮を振舞うことがあるとか。
春の山開きで汁を振舞うのもまた小さな山。春は芋煮とは言わず、豚汁だ。
里芋は秋からのものだから。

さてその調理法は地域によってさまざま。また地域によっての一家言(いっかげん)もあろう。
調理法は南東北の限定地域と言えど、まるで流派に分かれているかのようだ。
  豚肉か牛肉か、味噌か醤油またはそのブレンドか、野菜を種々入れる入れない、
  牛肉は炒めるまたは炒めない、残った汁にはうどんか餅か、、、等々。

ちなみにわたしは福島県人でありながら、山形仕様の牛芋煮が好きで、
しかも牛肉は先に炒める派。
残った汁にはカレールーを割り入れてカレーうどんにする。

お叱りはごもっとも。けれど痛くも痒くもない。
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里芋の葉?雨露がこの上をころころ転がると、きらきら光る。


芋煮会の参考に・・・
・おいしい山形ホームページより山形各地の芋煮鍋
・中山町役場ホームページより芋煮会大図鑑
・個人のウェブログ「オラの日常」より
 山形の味 芋煮レシピ
 炒めるレシピはこちら

追って・・・
ここでの南東北(みなみとうほく)とは、東北地方六県の中でも南に位置する県、という意味。

by NOONE-sei | 2005-09-12 11:46


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