菓子にも料理にも使える野菜ってなんだろう。 わたしはかぼちゃが初めに浮かぶのだけれど。 塩気のものは、そぼろ煮、ほうとう、コロッケ、サラダ、ポタージュ、 甘味のものはプディング、ケーキ、パン、 ・・ほかにはなんだ? つい先週に桜が満開だった。 今は鑑賞用の花桃は終わって食べるための桃が満開、 花選り(はなすぐり)に果樹農家は精を出し、 同時に田んぼを整え田植えに備えて水を入れ始めている。 それにしてもいつまでも寒い。火のつくストーヴがちょくちょく活躍する。 季節はもう煮込み料理ではないのに、まだトマト入りのポトフなんか作っている。 このまえはかぼちゃを煮たが、さて菓子にするか料理にするか迷った。 結局、両方にした。 塩気のものは、グリンピースとシーザーサラダドレッシングで和え、 パルメザンチーズを振りかけたサラダ。 甘味のものは、そのままでジャムとアイスクリームを載せただけの簡単スイーツ。 ほんとうに簡単、菓子の作れないわたしにぴったりだ。 デコレーションするだけ、そのままのかぼちゃが美味しい。 今夜は砂糖と塩のお話。 それには訳(わけ)がある。 だから、花々のお写真は次の夜に。 ・ ・ 佐藤史生が他界した。 砂糖と塩で佐藤史生というペンネームにしたのだとか。 わたしは活字が好きで、紙のものが好きで、漫画が好きで、 今まで読んできた中で一番好きな漫画はなに?と聞かれたら、「夢見る惑星」と答える。 幾度読み返してもそれに堪えられる良質の品(ひん)がある。 その作品を描いた作家が佐藤史生だった。 亡くなったと聞いてたいそう驚き、気持ちがひしゃげた。 作品群のすべてを持っているわけではないけれども、ここに載せることで 作家への手向け(たむけ)としたい。 もう一度読み返してみよう。 下、佐藤史生責任編集による各作家の作品。 それが神話になり事実は風化した後の地球、 大地は大きな地殻変動でいくつかの大陸に分かれ、古代科学は滅び、 人類も滅びに向かうまでが、「夢見る惑星」に描かれている。 漫画というもののイメージをはるかに超え、 透徹したまなざしで過去から未来を見据えていた、 この解説のとおり、佐藤史生は稀な幻視者だったと思えてならない。 追記:佐藤史生展のようす ~2010.02.14 via tarasawa's HP
by NOONE-sei
| 2010-04-30 03:41
| 数のない夜(23)
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