47夜 「い」のじかん



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いっせーのせ、って言うか?
いっせー、とは一斉のことか?
抜け駆け禁止、牽制(けんせい)にもこれを言う?

うちではつまり、王様とわたしと鰐号が揃ってよーいどん、ってことなんだが。
それは鰐号が準備をする。フォークを数本。ひと皿の菓子。
それはロールケーキだったりホールケーキだったりフルーツゼリーだったり。
そして切り分けない。それは、まるまるひとつ。

食事の前に「今日は甘いものがあるよ」と言っておくと、
いつもなら尻が重くてなんにもやらない鰐号が、
食事が終わると食卓にどんとそれを置く。
すると王様がわたしにフォークを渡してくれる。

「よし」じゃない。
「よーいどん」というわたしの掛け声と、一斉に始まるざっくざっく。
好きなだけ食っていいことになっている。
そう決めたわけじゃないんだが。

このスイーツタイム、誰もが無口かというとそうでもない。
競争かというとそうでもない。
なにが入っているのかと生地やソースを解剖する時間をわたしにくれるかのように、
王様と鰐号はなにやら喋っている。
・・ざっくざっくの手は休めないけれども。



■こちらは、いいことがあったの「い」
いいことはいっぺんにやってくることがある。

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関西からはるばる春の香り「若ごぼう」という野菜がやってきて、
関東からはわたしが聴きたかった音楽がやってきて。

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「お弁当日本一」になった手による料理をこの地で馳走になって。
注文していたパン焼き器がやっと、そしてちょうど届いたので、
試作には九州のおすすめパンを真似た香辛料を配合して。
なんだか津々浦々でつながった気分の二月のある日。
音楽はいつか近いうちに、近頃の「趣味の書庫話」として載せることにするけれど、
パンはなぁ・・。いつかちゃんと膨らんだら、ね。
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by noone-sei | 2010-03-10 02:48


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