このごろ、『ふるさと』について考えている。
古い友人、後輩、活字だけで会うウェブログの書き手、さまざまな方角から 彼らの望郷や誇りや嫌悪、もしくはひとことではくくれない感情を感じている。 同様にわたしにもそれらはあり、『ワタシハナニモノナノカ』と同じ比重で 『ココハドコカ』を考える。 NOONE-sei ・・セイという名のだれでもないわたしが暮らしている場所は ほんとうにnowhereなのかを考える。 自分の文章のなかに、なぞらえて登場させる踊り手だとか作家だとかの多くが 北国に生まれている符牒(ふちょう)の不思議を考える。 今夜の写真はわたしが暮らすふるさとの風景。 畑の畝を耕すのはこれから。山の雪が消え残り、種蒔きウサギの姿に見えたなら。 春の小川。芹や西洋大根(クレソン、胡椒草ともいうのか?)が自生する。 右手の林檎畑、枝の芽吹きはこれから。 梨畑もこれから。ワイヤーの梨棚で枝を横に伸ばす。夏は蝉の宝庫であり蝉の自殺の名所。 桃畑もこれから。小さい頃住んでいた温泉町では、山の斜面に桃畑があった。 日当たりがいいのが桃へのご馳走。収穫は桃の表面の毛で体中がちくちくになる。 いたるところにある朽ちた場所。名も知れぬ場所。 朽ちた場所。こういった風景に、たまらなく魅入られる。しかし地面前方には春の雑草が。 愛らしいこの花の群、あまりに不憫な名なので忘れることにした名無し草。 安達太良連峰、吾妻連峰、蔵王連峰が遠くに見えるこの地。 わに丸は花粉症なのに山岳部だ。
by NOONE-sei
| 2005-04-04 18:23
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