龍の肝、竜の胆、つまりリンドウだ。 調べたら、竜の肝のように苦い生薬だから、たとえて竜胆なのだと知った。 リンドウのつぼみは花弁が左巻きに閉じており、 客人は南半球に行くと巻きが逆になると言った。 ・・嘘。わたしはすっかりだまされた。 山の植物には、毒気があると思っているので迂闊に触(さわ)れない。 この地の方言で、かせて(かぶれて)しまうとか、まして口にしたら舌が麻痺してしまうとか、 恐くて口に運ぶなど、思いもよらないことだった。 生薬だと知っていたらそっと味見をしたのに、機会を逃してしまった物知らず。 龍とは幻想の産物の最たるもの。 強さの象徴、権力であり生命力であり、タツノオトシゴの親分。あ、ちがった。 瀧口修造、渋沢龍彦、芥川龍之介、、、 龍の文字を名に持つ者の、癇(かん)の強い切れそうな感触。 それでいながら指で筆を持つように空(くう)に書いた「龍」の文字の気持ち良さ。 竜の肝を食したことのある者はいるのか? 苦いというなら想像できる。 わたしは小さい時、癇の虫が強くて丸薬を飲まされた。 熊の胆(くまのい)も甞(な)めたことがある。真っ黒い小さな塊だった。 ところで癇の虫のある子どもは眉間に青筋がある。 薄い皮膚から血管が透けて見える。 塩を手に擦り込みながら拝んでもらうと、指の先から白い糸が立ち上(のぼ)るのだとか。 糸と見えたもの、それが体から追い出された癇の虫、、、 ・・しまった。また虫話をしてしまった。 21夜 うるわしのミイラ女 参考 竜胆の謂われ(花盗人) 今夜は吾妻山(あづまやま)最後のお写真を。 * * * ほんとうは めったに人の来ないちいさな湿原、鳥子平。 奥の木道で、あんまり気持ちよくて昼寝をしていたのは登山の帰り客。 ・追って 竜胆の謂われをクリックしてもリンク先に訪ねあたらなかったかた、ごめんなさい。 見かねた花盗人さんがじきじきに教えてくだすったので今度は大丈夫かと。PCに遊ばれていました。しくしく
by NOONE-sei
| 2007-09-21 00:48
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