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82夜 よいお年を


こころを鎮めて過ごすことにちからを尽くす一年だった。
シワ コ が死んでペロ コ がおとなになり、母は認知力の低下に伴いおとなになり、
そうしてわたしもこころを鎮めておとなになろうとし。

でも頭の中は自由で、自由を欲する業というのか欲というのか、
わたしは渦中にあっても自由を強欲に欲する業を持っているのだなと思う。
自由というのは、「ひとり」とも言い換えられるもので、
それを自覚するかしないかで日々の過ごし方には大きなちがいがでる。

ひとりを自覚しても傍(かたわ)らにはシワ コ があたりまえに居た。
今はほんとうにかみしめるようにひとりだ。
もともと懐こいペロ コ はわたしと距離をとるということがないので、
夜になるとぺったりと側(そば)にへばりついて、無防備に腹を出して寝ている。

ペロ コ がわたしとひとりを分け合うようになるのはいつだろう。
それともペロ コ なりに分け合おうとしているんだろうか。



今夜のお写真は撮り貯めてきた漫画のお写真を。
ずいぶんと貯まってしまっているので、少しずつ載せていこう。

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写真には「大人女性」と名づけて保存していた。
まず、描き込みが凄まじい森薫。
「シャーリー」は楽しく読める短編集なので、眠る前に読むと幸せな気持ちになる。
笠井スイも達者。
えすとえむは、達者すぎるのと、作中に流れる時間が読み手であるわたしとどうもずれる。
オノ・ナツメの時間の流れと似ているものが感じられる。
「このたびは」に登場する新郎の挨拶はとても好き。


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写真には「大人青年」と名づけて保存していた。
諸星大二郎はもう言わずもがなの彼岸世界。
三宅乱丈は絵柄からして女性作家とは思えない。
現在連載中の「イムリ」も特別な能力を持つ者たちが登場するんだが、不条理や理不尽が必ず物語られる。
今敏はまじめすぎるように思う。
「ナチュン」はどこまで行ってしまうんだろうとはらはらさせる物語。


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写真には「平均女子」と名づけて保存していた。
鈴木有布子は達者なラブロマンス。恋愛に必要な要素がきちんと散りばめられている。
高橋美由紀は大きな使命を背負った者を描くことが多い。「9番目のムサシ」もそう。
ところで「六番目の小夜子」という恩田陸の小説は題名がこれと似ており、内容は吉田秋生「吉祥天女」と似ている。
勝田文の作品はほわほわと掴みどころがあるようなないような。でも温かみがある。
「女の子の食卓」は最終話を終えてしまった。よい短編集だったので残念。


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これも「平均女子」
荒川弘と今市子をこのカテゴリに入れたのはまちがいだった。ぜんぜん平均じゃない。
いくえみ綾については長い間の作家としての変遷を見てきているので思うところは一言にできない。
「ありをりはべり」は登場人物の高校生たちにみんながんばれと思う。
川原由美子は昔の作品は甘ったるいが、「観葉少女」で開花したように思う。
現在の作品群は漫画の既成の枠を超えたい願望を感じる。


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写真には「剛と柔」と名づけて保存していた。
作風は全く違うのだが、勝田文も緑川ゆきも作家自体に不思議な雰囲気を感じる。
吉田秋生作品はずっと読んできて息苦しい頃もあったが、この海街シリーズはどれもいい。


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これも「剛と柔」
末次と上田は似ているとか似せたとかいい話を聞かない。
そういうことは脇において読むと、末次作品のひたむきな登場人物は以前も現在も共通している。
谷川史子は少女漫画の王道だと思う。現在は登場人物の年齢を上げた作品が多いが、
中学生や高校生の淡い恋物語の清潔感こそ谷川作品の良さだと思う。
テガミバチは、とにかく早く謎を解いてくれ。
白井弓子作品はどれも重くてきついが、最後の幸を願ってやまない。

来年もよい年でありますよう
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by noone-sei | 2013-12-31 01:26 | 趣味の書庫話(→タグへ)

81夜 かようびのよる


今夜はイヴだね。
こんなカードがあって、ずいぶん前からいつか「王様の千と線」でご披露したいと思っていたんだ。
さあどうぞ見てみて。



    Terry Gilliam - The Christmas Card




くすくす。なんだこれは、と思ったところで、お次は絵本ね。
題名が「かようびのよる」だよ。今夜は火曜日の夜。
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おかしなものたちがやってくる夜。




ではクリスマスにご案内するよ。
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靴の中にクリスマスは入っているかな?

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ちょと本気出してご案内するつもり。





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きらきらな車で杜(もり)の都へさあでかけよう。

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ウィンドウのむこうに街並みが映っているよ。





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恋人たちが歩く光の森。






外はすごく寒かったね。山と湖の近くのレストランでごちそうだよ。
壁にはイタリアの国が。
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いろいろ楽しい前菜をどうぞ。

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ふんわり手作りのラザニアをどうぞ。

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サツマイモとクルミのほんのり甘いニョッキをどうぞ。

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冬はジビエ料理。ウサギのワイン煮をどうぞ。骨付きだから最後は手で召し上がれ。

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おなじくジビエ。鹿肉のソーセージと豆の煮込みをどうぞ。


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ワインも赤白あるよ。

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口のところにニワトリのマークが。




そろそろ夜も更けてきたよ。
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最後は甘いものとエスプレッソコーヒーで。


あったまったかな?
よい夜であるように。ではまた来年ね。

楽屋裏
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by NOONE-sei | 2013-12-24 23:12

80夜 冬の夜長


明日は冬至。
一年でいちばん夜が長い夜。

先日は霜が下りた。
畑の朝は、地面からきらきらと無数のちいさな柱が立ち上り、踏んだらいじらしい音がしそうだった。
ちょうどその前の晩に、友人に送った「霜柱」という菓子が届いた知らせを受け取ったばかりだった。
それはこの寒い時期にだけ作る飴菓子で、ほろりと口の中で溶けるはかない菓子。
その翌日はたいそう雪が降った。
刺すような雪ではなくて大粒の花びらのような雪だった。

寒さの感じ方は気温に依(よ)らない。
底冷えがする土からの冷気の寒さと、ぼさりぼさりと降る雪の寒さでは、寒さの種類が違う。
夏の暑さもそうだろう?
乾いた風があれば暑さがしのげるし、湿度が高くて風がないとまとわりつく暑さに参る。
それは気温という数字ではまかなえない感じ方のような気がする。

秋の夜長というけれど、ほんとうに夜が長いのは明日。
冬で寒くて日の光が短いとなれば、季節性の鬱が人々のこころに忍び寄る。
そんな日々は夜を楽しまなくちゃいけない。
ストーヴには鍋をかけてことことと煮込みの料理をしたり、
編み物をしたり縫い物をしたり本を読んだり。
手仕事はこころが鎮まる。それにはやっぱり、こたつ?

ところで、霜は「下(お)りる」。柱は「立つ」。では、霜柱はどう言えばいい?
下り立つ?それじゃまるで霜の精みたいじゃないか?




今夜のお写真は、秋から冬のゆったりしたもの。


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こちらは秋の夜長に作ったウォッカ。
真ん中のびんは、トマト、パプリカ、セロリ、ニンジンに
パクチーフレッシュシードのナンプラー漬けをスパイスにしたピクルス。



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レモンジャム。
近く、といっても車で十分もかかるんだが、不思議なスーパーマーケットがある。
たっぷり一箱のトマトだったり、山盛りの国産レモンだったり、ときどき驚くような値段で売るのだ。
で、そうして買ったレモンを絞り、皮をむき、水にさらし、何度も煮こぼし、種からペクチンを取り出し、
最後に砂糖で煮るとジャムの出来上がり。



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端切れで作ったコースター。



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山のふもとの公園で、「手仕事市場」という催しがあった。
素人も玄人も混在して手芸品や工芸品を出展し売る。
わたしは好きな工房があって、昨年も今年もかわいらしい袋物を買った。




□冬に読んだ本
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美しい緑の表紙。
food trilogy三部作の三作目。一作目の「ショコラ」は映画化されたのだそう。
わたしは表紙で引いたこの本しか知らないが、本の中に出てくる老婦人の作る仏料理の美味しそうなこと。



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言葉少なな主人公の印象を周囲が自分の取りたいように取ってイメージをたいそうなものにしてしまう。
トム・ハンクスの映画「ビッグ」にもこれと似たようなところがあったっけ。

冬の獣
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by NOONE-sei | 2013-12-22 02:20 | 趣味の書庫話(→タグへ)