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62夜 むかしながらの


今夜はイヴだね。
子どもはもう寝たかな?
これから、大人だけのクリスマス会をしよう。

それじゃ、でかけようか。
今日は昼から粉雪、すこし吹雪いたよ。
吹雪の合間のおひさま、トナカイが山の温泉にお連れします。


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シワ コ トナカイ、きりりと仕事をするつもり。


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ペロ コ トナカイ、なんだか緊張しています。


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さっ、二頭ともよろしくね。






行き先は山間(やまあい)のちいさな温泉。
まず風呂に入って温まって。今夜は特に冷えるそうだから。
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風呂から、霞んだ山が見えるよ。


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冷たい空気が頬に当たる露天は、体があったかいと気持ちがいいよ。






あったまったらお昼寝する?それとも綺麗な古い絵本を見る?
『ペレのあたらしいふく』(エルサ・ベスコフ 著)は、スウェーデンのおはなし。
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ペレは 自分だけのこひつじを1ぴき、もっていました。
ペレもひつじも成長し、 ひつじの毛はながく伸びましたが、ペレのふくは短くなるばかりです。
ペレはひつじの毛をかりとり、あたらしいふくを作りにでかけます。
行く先々で手伝いをするかわりに、
毛を梳(す)いてもらい、糸を紡いでもらい、色を染めてもらい、布を織ってもらい、縫ってもらい、
とうとうひつじの毛はあたらしいふくに生まれ変わりました。
ペレが青いふくを着てひつじにお礼をいうと、ひつじはべーえーとこたえました。






さあ、夜です。
あたらしいふくを着てでかけよう。外は寒いよ、コートを羽織ってね。
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前をゆくのは恋人同士?


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ちいさな仏蘭西料理店へようこそ。むかしながらの料理とワインで愉しんでいって。


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シャンパンと白ワインを冷やしておきました。


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カトラリーもむかしながらです。


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これはコルクを置く皿。


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シャンパンの細かい泡が立ち上るのはしゅわしゅわと綺麗。


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前菜はエゾシカのテリーヌ。飾り気のないお料理。


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オーブンから出したばかりのオニオングラタンスープ。


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魚は真鯛のパイ包み。ソースは白ワインを煮詰めて香草と生クリームとたっぷりのバター。
今の仏料理は軽くて洒落ているけれども、この料理店はむかしながらの作り方で。


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肉は短角牛の尻肉。赤ワインを煮詰めたソースで。


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最後は林檎の菓子、タルトタタン。



あたたかいストーヴとワインであったまったかな。
それじゃ、また来年の聖夜に。
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by NOONE-sei | 2012-12-24 23:59

61夜 さくやこのはな 壱  思い返すと


花が咲いて実が熟すといったって、それにしてもほどがある、というくらい、
わたしの文章は文章になるのが遅い。
こういうのを「後だし」というのか?

切れ切れの映像であったり言葉の断片であったり、
このおはなしは次の夜に、、、という「王様の千と線」の約束であったり、
それら頭の中にあるものは、枯れてしまうのではないかというくらい時間が経ってから文になる。
記憶を手放さない業を持っているので、ジグソーパズルのピースはいつかは繋がるんだが、
それにしても、遅い。
しかも、頭の中にあるものを開いてお見せできるかというとそれには至っておらず、
書くということは進行形の検証であって、まだちゃんと自分でわかっているわけじゃない。
反射のように情報という形を借りて文章が流れてゆく昨今、
わたしのありようは、まるで化石だ。

もう、化石なら化石でいいや。
今年一月からの石の種をお写真で載せてゆこう。


連続するお題、「さくやこのはな」のわけはまた次の夜に。ふふ


□一月の雪の町
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今年の初め、一月に、母を連れて旅をした。


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こんな雪のある温泉町。
鰐号が家族旅行を提案したのでとても驚いたが、今になってみれば母を連れての遠出はもう無理なので、
この時に思い切って出かけておいてほんとうによかった。



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こんな電車に乗って、


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駅ではこんなアヒルみたいな顔の電車を見て、


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こんな小さな電車に乗り換え、


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次の朝は雪をかぶった電車で帰る、そんな小さな旅。


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仙台と山形の間。とてもとても遠く、地図の距離と、時間は比例しない。


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町のあちこちから湯煙が立ち上っているんだが、
ここは大学生たちが掘りあてた湯を使った共同風呂。


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宿は純和風旅館。


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窓からの景色をと思ったら、いちばんに見えたのはつらら。


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浴衣のほかに、足袋が用意されている。
たしかにこれがないと、床や畳が冷たくて歩けない。


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温泉は風呂。


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とにかく風呂。


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寒いからやっぱり風呂。
鰐号が宿代を わたしたちが旅費を出し合ってほとんど初めてのような家族旅行だった。
思い返すと鰐号はこの旅から一年ちかくかけて、母の変化をやっと今受け入れ始めている。
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by NOONE-sei | 2012-12-11 01:10 | さくやこのはな

60夜 ほんとうにそこにいて


夕方、本屋にいたらあちこちからビービーと携帯電話の大きな音が鳴り出した。
するとそのすぐ後にぐらぐらと床が建物が揺れ出して収まらず、
電車が走っているわけでもないのにごうごうと音がして、
どうしたらいいかもわからず立ち尽くしてしまった。
その場にいた人たちも皆そうで、おそらく皆の脳裏によぎったものも同じだっただろう。

すぐに電話は繋がらなくなった。
王様に打ったメールは、夜になって津波警報が解除されてから届いた。
本屋で呆然としている時に大切な遠くの友人からのメールが届いたのは、
「ここにいるよ」という幸運のメッセージだったんだと思う。

皆が家路を急ぎ、小さな余震の中で車の運転をするのは怖かった。
原発に異常がないかということと、ガソリンが手に入らなくなるのかということと、
食べ物が手に入らない寒い日々を迎えるのかということが、
家族の無事を確認しなくてはという思いと同時に脳裏に浮かんだ。

津波は1メートルだった浜もあり、仙台では二千人が避難した。
余震だとはわかっていても、この大きさは尋常じゃない。
環境庁の会見をニュースで見ながら、とにかく母と夕飯を食べたら、
「非常時だから早く食べてしまうべね。それにしても国の役所は
もっと安心させるようなことをテレビで言えないのかね。総理大臣がしゃべればいいんだ。」
母がしゃっきりとしているので思わず拍手をした。

いやになったり、怖くなったり、がっかりしたり。
でも、犬や猫は落ち着いており、母も落ち着いており、
今夜もちゃんとわたしをしっかりさせてくれる。



□311の前後に読んでいた漫画
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311の後、たくさんの漫画家が集って一冊の漫画を出版した。



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近未来の物語は、起こるはずがないものを書いているかのようでいて
本当に起こってしまうと刺さる。


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たまたま読んでいた「コッペリオン」は特に現実になってしまった漫画。



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これは漫画じゃなくて小説。
日本SF大賞を取った時に、今のこの現実は予想できただろうか。



「華竜の宮」 この小説は表紙絵と題で損をしている。
本日の地震についてのニュース


     
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by NOONE-sei | 2012-12-08 02:18 | 趣味の書庫話(→タグへ)