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54夜 さらってきた


初めにごめんなさいをしてしまおう。
悪いことなんだと思う、きっと。
だから、告解というのか懺悔というのか、ありのまま書いてしまおう。

塾の引越しや家の書庫の整理で、古い辞書や事典等々、処分しなくちゃいけないものが大量に出た。
車に積んで公共のクリーンセンターに持ち込むと、
紙類は資源だから紙の区画に荷降ろししてくれと指示された。
巨大な煙突のある、要塞のような建物は威圧感があって、
ごみの選別も厳しく、係員が目を光らせているのだが、
紙類にはそれがとても緩くて、全部自分でやって済んだら帰っていいから、という調子。

どさどさと車から降ろし、本や雑誌も無造作に投げ込まれている風(ふう)の紙のプールに
わたしも持参したものを投げ込もうとしたら、ちょっと目が行ってしまった。
どうしてもプールから引き上げたい。
懐かしいものであることはもちろんのこと、それらは一冊一冊、丁寧に薄紙でくるまれていた。
辺りを見回すと、誰もいない。そこはいつも誰もいない。
ちょっと一冊を手にとってみた。
学生の頃にあこがれだった書泉グランデの栞がはさんである。
ずるずると続けて手にとってみた。
有隣堂の栞、冨山房の栞。
栞の代わりに神田神保町の書店のレシートがはさんであったりする。

・・全部プールから引き上げてしまった。
さらっていってしまおう。
どんな人がどんな気持ちでそれらを手元に置き、そして手放したんだろう。
古本屋とか古書店とは呼びたくない大手の業者に持ち込まず、
資源ごみのプールに入れた、それらはたいそう綺麗な状態の漫画だった。

公共のものになったそれらをさらってきてしまった。
お縄になってもしかたがない。
・・もしや、そういうことがあるからそのプールには、いつも誰もいないんだろうか。




□うちにやってきた漫画
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こういうのを冒険少年漫画というのか?



□うちで発掘された漫画
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こういうのを正統的な少年漫画の源流というのか?
わたしがこれまでほとんど読んでこなかった漫画の系譜。




□読んだ漫画
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わたしにとっての冒険の色あいのある漫画はこんな感じ。




□「送ってしまえ」
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日本のあちこちに散らばった漫画。


そうそう、七月十七日は「漫画の日」なのだそうだ。知っていた?
わたしはぜんぜん知らなかったよ。
一箱古本市のおはなしは日延べして次の夜に。

四歳
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by noone-sei | 2012-07-25 01:13 | 趣味の書庫話(→タグへ)

53夜 村の図書館


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すっかり浦島亀子になっていて、しかもわたしのPCは数度目の不調、
再インストールというのか?再びすっかり入れ直してもらったら、
さくさく動くようにはなったものの、音が出ない。
動画を見ても、、、無音。
友人のところで新しいPCにしたそうで、背中を押されるようにお揃いのPCを注文したものの、
ぜんぜん届かない、、、注文したのはまだ暑くない頃だったような。

すっかり猛暑だ。
ここひと月は、お百姓と図書館の司書と夏への模様替えに明け暮れた。
床下にとかげが出入りしていた外の書庫に、久しぶりに着手、
埃(ほこり)にまみれ、震災でめちゃくちゃに棚から落下したままになっていた本を
庭にシートを敷いて綺麗にし、捨てるものと一箱古本市に並べるものとを取捨選択してぐっと減らし、
家の中に運び入れ、書庫の棚を外して屋内に設(しつら)え、
本日、やっと全ての本を並べ終えた。
ひと目でぐるりと見渡せる量で、しかも一部は漫画まで並べることができたのだから、
「本は財産だから手放せない」などと思っていたのがいつのことだったかというくらい。

ここ数年、画集は友人に、演劇や今ではサブカルチャーと呼ばれるようになった本は
そういう垂涎ものだけを扱う四国の古書店に、行くべき人のところに行くように一箱古本市へ、と、
王様とわたしは本を手放してきた。
漫画は、まだ読んでいなさそうな友人が「送ってしまえ」の合言葉で笑って貰ってくれるので、
よくよく、大手の古本屋とは呼びたくない業者には持ち込まないようにしている。

母の混乱が始まってちょうど一年。
大混乱を起こしていたわたしもすこしはおとなになった。
心の中で幾度殺したか数え切れない母を 今では可愛げがあると思うことさえある。
嫁の立場で苦労している友人の話を聞いたりするにつけ、
わたしは嫁でも娘でもなく、家族という扇の要(かなめ)、
もしかしたら生まれた時から位牌持ちという名の長男だったんじゃないだろうかと思う。

書架というのか書棚というのか。
少しずつ時間を見つけては本を棚に並べていたら、母が、村の小さな図書館だと言った。
あのね、図書館と呼べるほどの本の量はもうないから、
ここは村の図書室というのが相応しいのかもしれないよ。


□外の書庫
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□書庫から本を救出
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□書棚
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もうすこしで並べ終えるところ。
CDも棚に収まって、なんだかせいせいした。

一箱古本市のおはなしは、また次の夜に。

三匹劇場
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by NOONE-sei | 2012-07-16 11:56 | 趣味の書庫話(→タグへ)