<   2010年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧

93夜 イヴだね


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今夜はイヴだね。



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去年はおやすみしちゃったけど、今年は間に合いそうだ。
まずあったまる?



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全部、木でできたお風呂だよ。



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じゃ、わたしたちがご案内します。今年は新顔も案内役に。



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目隠しをしますよ。一緒に湖のそばの森に行きましょう。



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さあ目隠しを取りますよ。窓のむこうが森のレストランです。どうぞごゆっくり。



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前菜です。ワインもいかが?


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おなかはいかがですか?お茶を飲んで甘いものをどうぞ。


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やっぱりイヴにはいちごでしょうか?



また目隠しして帰りますよ。わたしたちがお連れしますからだいじょうぶ。

「わたしたち」の舞台裏 去年と今年
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by noone-sei | 2010-12-24 00:10

92夜 今年の書庫


今年最後の展示会。
予告したあしたがちゃんと守れたのははじめてじゃないだろうか。
ゆうべ、「鋼の錬金術師」まつりをしたけれども、
今夜はこの春からこの秋にかけて読んだ漫画と小説を。


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緑川ゆきの作品には不思議な倦怠感がある。売れている「夏目友人帳」も面白いけれど、
こういう、倦怠の危うさのなかでの鮮やかな作品が実は彼女らしさなのではあるまいか。

遠藤淑子は人の関係性をあぶり出させたらとても巧い。この「ヘヴン」はそこに
どうしようもない悲しみが加わって切なさが一層映える。

少女漫画や少年漫画にはそれぞれ提示されるべき道のりがあって、それは役割に似ている。
その役割を担って、自分のためではなく読者のための漫画を描くのが商業ベースの漫画家なんだが、
岩本ナオや小玉ユキや志村志保子の描く短編にはきらきら感があって、それは必須だと思う。

萩尾望都、その名が本名だということ自体に驚かないか?
残念ながら同時代を少し遅れてきた青年よろしく、現在過去作品を読み進めているところ。

紺野キタは少女と幼女の描き分けが巧い。丁寧に味わいたい。「日曜日に生まれた子供」以外は。


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小沢真理の作品は、すべり出しが気持ちいいのにどうして最後は女性週刊誌的になるかなあ。
短編を連ねることの良さが、女性漫画の真髄ではないかと思わされてしまう。

吉田秋生は振り返ると永く描いている。それでも古くならない眼なのは揺るがないからか。

娚の一生」は賞をもらったのだそうな。尾骶骨がむずむずするようないい作品だった。
この作家の作品は大嫌いで好きだ。

谷川史子の作品は可愛い。くすぐり方を心得ていてそれに乗せられてみたいと思う。

森薫の「乙嫁語り」はストーリーも巧いのだがその絵の偏執的な絵作りに感服する。
ぜひこれをゆっくり見て欲しい。絵が出来上がるさまを進行と同じく感じて欲しい。

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高橋葉介は「こんなに怖い物はセイさんとこに送ってしまえ」とやってきたもの。面白かったよ。

早世した波津彬子の姉、花郁悠紀子は、もし生きていたら
繊細だけれども芯のあるSFを描いたのかもしれないなと思わされる。

今市子の作品は迷走に誘い込んで読ませるところが面白い。

諏訪緑の作品って、台詞が多いからなんだろうかモノローグが多いからなんだろうか。
いやおうなく登場人物に同化したような錯覚に陥る。

「獣の奏者」、物語の世界観に圧倒され、読み終えても現実世界と物語世界の区別があやしくなる。


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白井弓子は「天顕祭」以来の付き合いだが、連載中の「WOMBS」と短編集。
絵が斬新なわけでもないし物語がスタイリッシュなわけでもないのに、惹かれるのはなぜだ。

「死がふたりを分かつまで」は「ジーザス」シリーズ・「イージス」シリーズ・「アルクベイン」
と登場人物が絡み合ってきて面白い。

結賀さとるの「E’S」、何年も連載しての完結、つまりはフロイトの自我、超自我の話。

「テガミバチ」は現在わたしが注目の少年漫画。

五十嵐大介「SARU」と、井坂幸太郎「SOSの猿」は漫画と小説での共作。
ところで「海獣の子供」続編を早く出版してもらいたい。
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by noone-sei | 2010-12-23 00:10 | 趣味の書庫話(→タグへ)

91夜 月は東に日は西に


 ・「鋼の錬金術師」をこれから読む予定のひとは、今夜の夜話を読まないほうがいい

昨日は雲ひとつなく空が澄んで、
こんなに美しい山々の稜線はそう見られないというほど。

そんな日の日の入りはたくさんの色を目にくれる。
山の連なりは青いような紫のようななんとも言えない階調で、
古(いにしえ)のひとなら、わずかな、けれども確かにある色のいろいろを
たくさんの色の名で言い当てられるのだろうに。

そうしてぽっかりと大きな白い月が昇っていた。
月は東に日は西に、そんなことばがあったっけ。

今夜は月蝕だったのだそうだが、外は雨。
昨日と今日をとりかえばやにすればよかったのに、
天はときどき気の利かないことをする。

                  *


ひとり「鋼の錬金術師」まつりをしている。
2001年から2010年まで少年誌に連載した物語が完結した。
作家はひとり立ちするまで、酪農で産業動物の育成と農業に従事していた。
そこは生命が生まれる現場でもあり、自然に反する生命操作の現場でもあり、
生き物の手触りと生命科学が同時にある場所だった。
その背景から窺(うかが)える生命観、死生観、倫理観。

漫画の話である。「鋼の錬金術師」は、
基本の流れがあり、多層構造で物語は幾重にも交錯しつつ、しかし少年誌には欠かせない
勇気や友情や困難を乗り越える要素も入れつつ、そして残酷さや非情さと向き合って
大団円で終結をみた。

漫画は本来、物語だけを切り取って批評されたり論評されたりするものではない。
雑誌「ユリイカ」の中に「・・漫画は、展開だけからなる単層の構造物ではない。
・・殆ど映画的なカットの接続を伴い音声の立体感を伴って、複数の層がぶつかり
干渉し合う動きの中から立ち上がってくるものであり、・・・」という記述の寄稿があった。
しかし敢えて宗教論から身体表象論から幹細胞生物学から等々、さまざまな見地からの
アプローチによる寄稿文が載っているので面白い。
なかには東大生がありったけの論拠をありったけの参考文献の後押しと「私たち」という
人称にやっと支えられて寄稿したものもあったけれど、笑って許そう。
今月の「ユリイカ」の特集は、連載が終わってのおまつりのようなものだから。

さて神や天をその身に取り込みたかったホムンクルス、劇中では日蝕や月蝕が大きな鍵となる。
これが現実だったら、「約束の日」の今夜は雨で大きな野望は崩れるところだっただろうな。
今、大きな雷まで鳴った。
物語のほうは、肉弾戦で野望を砕き、大団円ののち、兄弟は東と西に分かれて円環の旅へ。

そうそう、作家が女性と知って驚いたのは今年のことだったが、
二年前に連載も休まず男児を出産していたと「ユリイカ」で知って、再びびっくりだ。



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隅に手だけが描かれているのは、主に劇中で死んだ者たちなど。


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読者プレゼントでもらったアルフォンスの携帯充電器。可愛い。



春から秋に読んだ漫画の展示会はまたあした。
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by noone-sei | 2010-12-22 00:10 | 趣味の書庫話(→タグへ)

90夜 怪獣の歯


 ・虫の写真が出るので苦手な人は見ないほうがいい

乗り越えるんだが、人生をとか困難をとか、そういった難しいお話じゃない。
世に難しい話は数多(あまた)あり、そして、思うにそれらはありすぎる。
どれが本当に難しい話でどれが実はそう難しい話じゃないのか、
難しい話も贋物の話も、一緒くたに混在したら世はそれこそ難しくて美しくない。

ただの歯のお話。
夏に前歯を一本失ってから、矯正を受けていた。
素敵なハニーへイス。・・これは歯なしの発音。英語でFの発音ができないから贋物。
ファニーフェイス。・・こちらが正しい発音。  fanny face

唇を噛むことができない前歯で長期間を過ごしたから、わたしは喋りがゆっくりになった。
あるはずの前歯なしで言葉を発すると、ちゃんと聞き取ってもらえない。
普段からのろい喋りがなおなおのろくなった。
笑顔も矯正の金属に上唇をとられ、おちょぼ口だった。歯医者が言う。
「寝てる間にね、ぷっと乗り越えてくれるといいんですけど。
あんまり噛み合わさるとまた後ろに引っ込んじゃうから、寝てる間がいいんですけど。」
本来、上下の歯が噛み合わさっている時間はそう長くないのだとか。
ぎりっと噛み続けていつも過ごすって、そういえばないと思わないか?

がちゃ歯で一本一本が大きすぎて、過去に噛み合わせがテーマの学会に歯型が提出された歯。
それが一本無くなったら、口の中に収まらなかった歯を使う手はどうだ、
前歯じゃなかった歯を寄せてくればちょうど代替になる、という発想で始まった歯列矯正。
普通、上の歯は下の歯の前に位置すると初めて知った。
前歯にする歯は下の歯の後ろにあるので、それが下を乗り越え前に跨(また)ぐというわけ。

面白いので、歯医者に行くたびに、歯が動くメカニズムを教わった。
横方向に歯を動かすということは、メキメキ動かすわけじゃない。じわじわ寄せるわけでもない。
金属やゴムで引っ張り続けられた側の歯はその根元の骨が吸収され、
付いてゆく側の根元に骨が転化する、その繰り返しによって、結果的に歯が動くというしくみ。
歯が動くのは結果であって、目に見えない骨がなくなって生まれてを繰り返す。
ふうん、、 その骨の取り込み方って、まるで懐柔に似ていないか?
いや、今夜のお題、怪獣の歯でもいいんだが、一応懐柔のお話ということで。


60夜 くちづたえの書庫まつり

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カメムシ。 噛め、の駄洒落・・。

怪獣の歯 こいつら編
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by noone-sei | 2010-12-15 00:10

89夜 花束を買って


花束にまつわる話にはあれこれある。 

・その壱
女友達は、人が振り返るような美しさ、すらりと背が高く華やかな顔立ちのひとだった。
身持ちが堅くて男性には慎重で、すこしつらい恋もしていて、ずっと彼女の幸せを願っていたら、
ある日突然彼女から結婚するという知らせを受けた。
見合いの相手から百本の薔薇の花を贈られたら話が決まってしまった。
男性から女性に花を贈るというのは魔力だ。おおくの男性はそれを知っているだろうか。
すこし斜に構えてものごとを視る女性だったのに、その彼女が陥落するとはなにごとだ。
行ったこともない遠くの町に嫁に行ってしまって、彼女とは結婚式以来会っていない。

・その弐
知り合いの女性にわたしが花束の話をしたので、彼女は結婚記念日に花束をもらうようになった。
初めて花屋に行ったご亭主はどういう選び方をしたのだか、昨年の花束には菊が混じっており、
それは不祝儀だからと彼女が教えたら、今年の花束には白い百合が混じっていた。
カサブランカならいいが鉄砲百合は好みがむずかしい。
今度は薔薇だけの花束がいいと彼女が言ったので、来年こそご亭主は奥方好みの花束を贈れる。

・その参
お見合いに現われる青年に、前もって見合い相手の女性のために花かごを準備するよう助言した。
小さなレストランとは念入りに打ち合わせ、カジュアルで温かな席を作ってもらい、
クリスマスプレゼントとして彼が贈った花かごを見たら、白いトルコ桔梗が盛られていた。
初々しいことこの上ない。汗をかきかき花を頼む青年の姿が見えるようだった。
とはいえ、駅の花屋ではなくて、アレンジのうまい花屋を今度は紹介しなくては。

・その四
青年の母は昔、一度だけご亭主に花束をもらったことがある。
仕事帰りのバス停留所にある花屋で買って、汗をかきかき帰ってきた。
「・・恥ずかしかった」と言う普段は無口なご亭主にそれ以上の心境は訊ねなかったが、
だれがいったいご亭主に助言してくれたのかと、彼女は今でも不思議に思っている。

・その五
結婚間もない頃、年上のお姉さまの家で花屋から花束が届くのを見た。
夜に帰ったご亭主が王様に言った。
「結婚記念日には花束を贈れ。それで一ヶ月は機嫌がいいんだから、安いものだろう?」
王様が欠かさず花束をくれるようになったのはいつからだろう。
もしかしたらそのときのご亭主と同じくらいの歳になってからかもしれない。
初めは青いトルコ桔梗、次は白いカスミ草、薔薇になったのはやっと近頃かもしれない。

男性の花選びには選ぶ者の好みがあって、慣れないうちはとにかくどこかで見覚えのある花。
だから菊が混じってしまったりもする。
やがて自分が好ましく思う花を選び、可愛げを求めたり凛とした風情を求めたり。
そして、選び手やもらい手の好みがどうとかいうよりも、むしろ華やいだ花束らしい花束、
つまりは薔薇に落ち着くのかもしれない。
そう考えると、その壱のプロポーズの薔薇百本は究極の花束かもしれない。
女友達を遠くに連れ去った男性は、花を選びながら汗をかいただろうか。



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今年もらった薔薇の花束。見よ、長年の成果を。くすくす

追って:コメントで祝いの言葉を戴いてとても嬉しい。祝われるのはいつもどんなときも嬉しい。
     本日本当は結婚記念日じゃないんだが、あんまり嬉しかったので結婚記念日にしてしまいたいほど。
    
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by noone-sei | 2010-12-11 00:10

88夜 白いろいろ


今日、この地には初雪が降った。
ほんの短い時間だったけれども。

毎年そうしているように、スキンを暖かな色に変える。


さて本日の雪にちなんで白いもの。
白身の魚。刺身ならスズキやヒラメ。
もうひとつ白いもの。
ワサビ醤油で食する鰻(ウナギ)の白焼き。
これは比べて言えば蒲焼のほうが好ましい。

淡白ではないのに白いもの。
これからもっと寒くなると東北では鮭とともに鱈(タラ)が食される。
死ぬ前に食べたいものをひとつと言われたらなんだ?
わたしは鱈の白子だ。
生でも天ぷらでもいいから食わせてくれ。
・・夏も近づくならぬ、雪も近づく88夜のおはなし。





今夜のお写真は猪苗代などで見た秋の図鑑を。
□動物の食痕
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エビフライがいっぱい。・・嘘。リスがまつぼっくりなどをカリコリとかじった痕。


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野ウサギの食痕。枝の先がぱっきりと切れている。




□動物の巣穴と足跡
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ヤマネの住居。


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カモシカの足跡。


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テンの足跡。




□実のあれこれ
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シロモジの実。


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ピーナッツの香りの実、香りに気をとられて名を忘れてしまった・・。


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蕎麦の実。この地では蕎麦屋は新そば、いい香り。白くて細い蕎麦は上品なお味。


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味噌を載せて焼き、香りを移すホウバの葉、しかしその実は大きすぎてまるで異形のようだ。


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ムカゴ。地下のヤマイモの子どもは表で実が生るのか?




■おまけ
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十月、ぶどうの収穫祭に行ったときのこと。山形にあるワイナリーではその日、気前よくワインを振舞う。


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右:山形いも煮、左:牛すじ煮込み。こんなものを食べて、、、


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好きなだけ試飲する。
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by noone-sei | 2010-12-10 02:27 | 秋の図鑑(6)

87夜 安達太良登山 その参 


山に入るとその高さがわからない。
山の坂道を登っていると写真に撮ってもその勾配が表わせない。

渦中は自分がどこにいるのかわからないように、
歪んだ中にいるとその歪(いびつ)さがわからない。

鰐号を混沌から引っ張り出してやりたいけれど、
未だに連絡が取れないのだからまだそうしていたいのだろう。

話し合うとかアパートを引き上げさせるとか、
親ならば普通、なにかの行動で子に働きかけるものかもしれない。
まだ話す言葉も態度も持つに至らない者にそれをするのは、すこしちがうような気がする。

わたしは未熟な親だけれども、わたしなりに懸命に考えて、
鰐号に向かって歩いたり登ったり渦中に寄り添ったりせずに、待つことにした。




今夜は、登山編のおわり。
安達太良と、十月末の表磐梯のお写真を。



□安達太良の山の表情
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コンパクトに変化がたくさん楽しめる、安達太良は奥深い良い山である。




□表磐梯の山の表情
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磐梯山の中腹までゴンドラで登ったので、山の姿は頂上しか見えない。
ほんとうはとても姿が良くて、険しい表情の裏磐梯に比べると、こちらは優雅な表情なのだけれど。


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表磐梯より遠く会津若松市を望むが霞んでいて距離感が出ない。


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表磐梯より猪苗代湖を望む。
日本で四番目に大きな湖だというが、こうして一望すると大きさがわからないなぁ。




■おまけ
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山から下りて猪苗代湖畔へ。自分の船を持っている人たちの船着場。


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湖畔で飲み物と甘いもので一息。

ウサギとカメが
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by noone-sei | 2010-12-03 03:24