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数のない夜 砂糖と塩


菓子にも料理にも使える野菜ってなんだろう。
わたしはかぼちゃが初めに浮かぶのだけれど。
塩気のものは、そぼろ煮、ほうとう、コロッケ、サラダ、ポタージュ、
甘味のものはプディング、ケーキ、パン、 ・・ほかにはなんだ?

つい先週に桜が満開だった。
今は鑑賞用の花桃は終わって食べるための桃が満開、
花選り(はなすぐり)に果樹農家は精を出し、
同時に田んぼを整え田植えに備えて水を入れ始めている。

それにしてもいつまでも寒い。火のつくストーヴがちょくちょく活躍する。
季節はもう煮込み料理ではないのに、まだトマト入りのポトフなんか作っている。
このまえはかぼちゃを煮たが、さて菓子にするか料理にするか迷った。

結局、両方にした。
塩気のものは、グリンピースとシーザーサラダドレッシングで和え、
パルメザンチーズを振りかけたサラダ。
甘味のものは、そのままでジャムとアイスクリームを載せただけの簡単スイーツ。
ほんとうに簡単、菓子の作れないわたしにぴったりだ。
デコレーションするだけ、そのままのかぼちゃが美味しい。



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今夜は砂糖と塩のお話。
それには訳(わけ)がある。
だから、花々のお写真は次の夜に。

訳とは
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by NOONE-sei | 2010-04-30 03:41 | 数のない夜(23)

56夜 菜の花の書庫まつり


もう何年前になるだろう。
桜が満開なのに上野不忍池は雪だった。
あんなことはもうないだろうと思っていたら、
今日、桜が満開のこの地で雪が降った。
東京ではとっくに桜は散り、やっと東北で桜が咲く、もう四月も下旬。

上野や根津近辺に行くとどきどきする。いや、わくわくする。
わたしの好きな『機動警察パトレイバー』で、
暴走レイバーを警察のパトレイバーが取り押さえる桜の中の大捕り物の場面があったからだ。
架空なのに「言問い通りを・・・」などと現実の場所名の実況も入る。
地名や通りの名に詳しければ、もっと物語の中に入ってゆけるんだが。

隊長のぬらりひょんぶりも、メカ技術一筋のおやっさんも、一本抜けている隊員たちも
みんな大好きだった。
大好きだったからテレビ局に手紙を書いたら、関係者に配ったという二百枚のうちの一枚、
テレフォンカードを送ってきてくれた。
あとにもさきにも、テレビ局に手紙なぞ、このときっきりだ。
先日、引き出しを整理していたら出てきて、小躍りして喜んだ。
これはわたしの宝物である。


機動警察パトレイバー
大好きだった隊員たちは、劇中で自給自足もどきをしているんだが、
トマト畑を作ってくれた隊員、ひろみちゃん役の声優が亡くなったことが大変残念だ。



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切手シートはずいぶん後になってからのもの。

宝物といえば、主人公のひとり、女子隊員が警察レイバーの乗り手で、
そのパトレイバーを慈しむあまり、飼っていた犬の名をつけていた。

わたしの宝犬
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by NOONE-sei | 2010-04-18 03:41 | 書庫まつり(12)

55夜 桜の書庫まつり 


いつも愉しませてもらっているウェブログで桜の季節の展示会があったので、
わたしも55夜から連続して書庫まつりをしようと思う。

連続するのは、55夜だから。
だってGOGOでせう?



ところでこの地はやっと桜が咲いた。
でも、いつも散歩する道はまだつぼみ。
今満開なのは、コブシと菜の花と花桃と連翹。梅はだいたいおしまい。
桃源郷まではもうすこし。

家では朝夕のストーヴもこたつも使っているけれど、セーターやダウンコートはおしまい。
だから、スキンを若草色に変えます。



■ペーパームーン
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ペーパームーンという雑誌を貸してもらった。
同時代にこの存在は知らなかったのだけれど、女の子の夢というの?
聖書(バイブル)だったのだとか。


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不思議の国のアリスや甘いお菓子と紅茶、きいちのぬりえ、
寺山修司が読者を物語の中に据えて撮ったヌード写真まである。
幻想もエロスも耽美も少年愛も男装も、女の子の夢でひとくくり。
やましさがなくて浪漫で彩られている。
女の子はこんなふうにして異風を受け入れていくのだなぁ。


□おまけ
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こんな焼き菓子には紅茶が似合うの?


55夜のきっかけはこちら

追記:「ペーパームーン」ってこんな雑誌
   7号には幻の内田善美の書き下ろしが載っているので、それを読みたい方は言ってください。
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by NOONE-sei | 2010-04-14 02:40 | 書庫まつり(12)

54夜 実のなる木


東海道線にしばらく乗ると、各駅停車は海岸線を下に見ながら走る。
山の斜面には葉の茂った木が幾本もあり、
そこに大きなだいだい色の実が、まるでこぼれるように生っているのを初めて見た。
とても不思議なものを見たと思った。わたしの知る大きな実は、紅か桃色か黄色だ。
たいして高くない木にだいだいでまん丸の実がたわわ、、、たわわ、、、。信じられない。

夏みかんのジャムを頂いて、その時の木を思い出した。
あれを一個一個採って剥いて刻んで煮て、その手間を思う。
うちでもブラックベリーのジャムやユスラウメや山おとこをジャムにする。
けれど、ひとつひとつの大きさが夏みかんとは比較にならない。
・・それにしても、あの実はあの木に対して大きすぎる、やっぱり不思議だ。

ところで昨年度聴講していた大学の授業で、とてもポピュラーな心理診断法があった。
検査の方法はいたって簡単、が、診断の方法は結構込み入っている。
名を「バウムテスト」という。
白紙一枚に「一本の実のなる木をできるだけ十分にかいてください」という指示、それだけ。
小さな子どもでもたやすく取り組めるので、臨床だけでなく発達の分野でも使う。
バウムテストは投影法という一方法で、このほかに質問に答える質問紙法と並行して実施すれば
より理解の精度が高くなる。

テストだとか検査だとか聞くと、身構えてしまうけれども、
自分の現在の素直な調子を見る、成長の様子を知る、くらいの気持ちで受け止めればいい。
教授は毎年、新年に一本の木を描くのだそうで、診断方法を熟知しているからといって、
意図的に描くわけではない。書道の書き初め(かきぞめ)みたいなものなんだろう。

54夜を読んで興味が湧いたら、検索すれば、よく知られているから診断法を見つけられる。
授業では、小学生の事例をいくつか扱った。
まず自らが被験者になるので、私自身も実のなる木を描き、客観的な所見も書いた。
「かいてください」は、実際には描いてくださいなのだけれど、書くと描くでは若干印象が違う。
かといって、漢字で大きく「木」と書くのはちょっと、いやだいぶ違う。

一年間の聴講で、十種類くらいの検査を学んだ。知能テストやEQテストにはちょと青くなった。
これらはさまざまな角度から光を当て、人物を理解していく一助として使われる。
実は診断法は世界の戦争で発達してきた。
適正検査などはまさにそうで、精神のリズムには世界的に共通するものがあるのだが、
それが乱れすぎていたり乱れなさすぎていたり、明らかに逸脱している例外も見た。
こんなものでなにがわかるんだ、と半ば反発や疑いを持ちながら始まった一年だったけれども、
学問としてながめると、興味深いことがたくさんあった。
自分自身のことも客観的にながめることができて、なんだ結構大丈夫なんじゃないかと思えた。

さてそのバウムテスト。
絵画的に描く人、省略して図案化する人、さまざま自由に描いてもらっていい。
わたしの場合、実のなる木は、なんといっても林檎。
なぜだろう、一本できりりと立っている感じがするからか。


                      * *


今夜は杜の都案内、おいしいもの編を。


■牡蠣
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仙台からはちょと離れているリアス式海岸の松島、カキ小屋がある。



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仙台の牡蠣料理屋。日本で二番目に旨い牡蠣フライ。冗談です。



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牡蠣二個をひとつにまとめて一個にして揚げる。




■甘い物
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甘座(あまんざ)という名が可愛い洋菓子店。



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売茶翁(ばいさおう)という名が渋い和菓子店。



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店内はこんな感じ。



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菓子にはこんなカードが添えられている。古式ゆかしい文面。




□おまけ
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おもちゃ屋。市内をこんなバスが走っている。
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by NOONE-sei | 2010-04-09 02:31 | ときおりの休息 杜の都(4)

53夜 家出のすすめ


まだ一人だった頃、母と折り合いが悪くて家出をした。
わたしを案じて、王様の母がわたしに連絡をくれた。
王様の母は、日本の母を体現したような、包容力のある優しい話し方のひとだった。
娘のいない王様の母には、実母と娘が折り合えないことを想像するのは難しかっただろう。
王様の母にそういうことを想像しては欲しくない。
わたしは自分のことをうまく語れなかった。

その声の優しさにただただ泣き、あとになって腹立たしくなった。
それがなぜなのかよくわからない。
いいお母さんを持った王様が憎らしくなったか、
それとも、いいお母さんというものが世の中にあることが悲しかったか、
なにかに八つ当たりしたくなったのか。

鰐号がひとり暮らしをして一年になる。
初めは電話で今日の献立なんかを聞いてから来たのに、
今では昼となく夜となく来たい時に来て、
中学や高校の時のようにテレビで野球、PCで野球、携帯で野球、小型ゲーム機、
家族の茶の間を独占した後、風呂、飯、寝る、、をやってゆく。

鰐号が描く母親像は、鰐号の気分で話したい時には相槌を打ち、
温かいご飯、温かい風呂を用意し、ユーモアがあって明るい。残念でした。
わたしは鰐号の望みを叶えず居心地の悪さを告げるので、小競り合い大競り合いを繰り返し、
家財道具がひっくり返ったのは鰐号がはたちの時だった。

ひさびさに先日は茶箪笥が水浸しになった。
怪我をしなかったのは運動能力が高まったのではなくて、
居場所がなくなってわたしのほうが出て行ってしまったから。
母のお守りをして間を置かず鰐号に営業を強いられることに、我慢が利かなくなった。
犬小屋にでも家出すればよかった。

家出したわたしは父に連れ帰られたのだが、
あの時王様に、「家に帰れ」と言われなかったらどうだっただろうと今でも思う。
王様が鰐号に、「今、うちは大掃除中。おまえはしばらく出入り禁止」とメールをした。
鰐号が詫びるなどというのは記憶の遥か彼方なので、きっとまた
いつものようななし崩し戦法で時を稼ぐにちがいないのだが、
家出したかったわたしと家に寄り付き過ぎる子ども、
わたしの家出は、どうして子どもに遺伝しなかったかなぁ。



■杜の都(もりのみやこ)案内

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仙台は戦後に復興した街なのだとか、どこか整然とした感じがする。
並木は冬になるとライトアップされ華やかな夜の街は不夜城のような印象。
秋には大きな音楽のフェスティバルがあって、街のあちこちから音楽が聴こえる。


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デパートのショーウィンドウ。


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街に清潔感があって、ふたりで歩くのが似合う。


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夜の賑やかさが密集した通り。
牡蠣料理店、牛たん屋、海鮮居酒屋などなど店を選ぶのも楽しい。


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ちょうどこの街を訪れた頃、「ゴールデンスランバー」という映画のロケ地で沸いていて、街のいたるところに映画にちなんだものが見られた。
本屋やカフェやレストランにはカラーがあり、皆そう遠くない所にあって移動しやすい。そうした店々に置いてある小さな情報誌を読むのは楽しい。
地方都市が地方や中央をあまり意識しなくなって、自分の街で丁寧に文化を発信してゆこうという緩くて息の長い動きが感じられるから、わたしが学生なら住んでみたい街かな。一生かどうかはわからないけど。


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仙台青葉城から観た街。
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by NOONE-sei | 2010-04-07 01:39 | ときおりの休息 杜の都(4)