72夜 とつくにのことば


マイ モザヘラ ウォルクス エベルダイ。
シー ゴエズ トゥー テヘ オフィフィエス トダーーーイ。

ちいさな塾に自転車で通ってきた円卓の子供たち、中学三年生。
推薦で高校に合格した子たちは今日で卒塾。
これから本試験に臨む子たちは、もうひとがんばりしてから卒塾。

三年間、彼らはいろんな顔を見せてくれた。
卒塾はめでたいことなのだがすこしさみしい。
たくさんのエピソードもすぐ側(かたわら)にあって、
それらはまださみしさの近くにありすぎて、文章に置き換えられない。

でも今夜は72夜だからひとつだけ。なに?ということで。
まるで外國(とつくに)のことば。

ともすれば気持ちが不安定になる受験生たちの、ペースメーカー的存在だったカズ君。
受験勉強のための英語を独自の規則性でカタカナ読みに換える。
そして英語の時間はひとりひとりに英語の名前までつけて呼ぶ。
morningはモロニングと全員に言わせ、自分のことは三年間ジミーと呼ばせた。
これがふざけているわけではなく、カズ君は大真面目なのだ。
その真面目さに茶々を入れる子はいつしかひとりもいなくなった。

My mother works everyday.
She goes to the office today.

おかげで、というべきか。
今年の中学三年生たちは全員、不思議なバイリンガルだ。
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by NOONE-sei | 2005-02-25 00:59 | 百夜話 本日の塾(9)


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