47夜 連想ゲーム


連想はよくあることなのだが、自分では突飛と思わない。
頭が悪いと思われるが、頭に悪い所は無い。
昔、交通事故にあったことがあって、頭を打ち、耳から出血していたので、
周囲からは、脳がやられてもう駄目だろうと思われた。
けれど、お花畑だとか彼岸を観なかったから、どこかに意識がさ迷ったわけでもない。

頭の中で起こっていることを伝えるのはむずかしい。
伝播する電気信号の羅列なのだけれど、そう割り切れるものでもない。
活発に機能する脳は赤く、停滞した脳は青い。

わたしの脳の中の連想はこうだ。

先日「トリック劇場版 2」(監督 堤幸彦)を観たのだが、その宣伝画像が「おろち」なのだ。
山の中で遠くを指差す主人公の女奇術師の指がそれを連想させた。
人差し指以外の指をたたんでいる手が美しくない。たたみかたが特徴的だ。
漫画「おろち」(楳図かずお)の女主人公がこんな手だった。

楳図かずおの恐怖漫画にはずいぶん悩まされた。
カラーじゃないのに、登場する人間たちは皆、顔が青ざめていて怖かった。
ことに少女は目が大きく、女の子らしさを強調した服装をしており、
それらは『きいちのぬりえ』(蔦谷喜一 絵)に描かれた少女たちと等質に思えた。
生きた気がしないぬりえの少女と漫画の中の少女。 

「おろち」は、少なくともわたしにとっては少女ではなかったので、
奇妙ではあったが『きいちのぬりえ』の連想はなかった。
「あかんぼ少女」のような、結末の哀しさがないかわりに、
不思議な力を持つばかりに、旅を終えられない女性は哀しかった。

「おろち」と「七瀬ふたたび」(筒井康隆 著)が重なる。
七瀬の最後の戦いをなにかで読んだが、思い出せない。
おろちは戦うのではなく時に癒し救うが、最後はあったのだろうか。
終わらない物語はたくさんあるのだけれど、このふたつの物語にも終わりがない。

連想の連は「連(つらなる)」と書く。
わたしの手相は生命線が二本あると言われたことがあるのだが、
今では一本だ。
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by NOONE-sei | 2006-07-09 23:59 | 趣味の書庫話(→タグへ)


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