37夜 福財布


財布の中になにか御利益(ごりやく)のあるものを入れることってある。
蛇の皮をそのまま入れるだなんて、知らなかった。

もう、とうに蛇の季節は到来していて、あっちで見ただのこっちで見ただの、
おばあちゃん達の立ち話には耳をそばだててしまう。
・・実はもう見た、、、。

ほんとうは昼と夜の間の境が曖昧になる黄昏、それが逢魔が刻なのだけれど、
わたしの逢魔が刻は蛇に遭う頃合い。
少し湿り気がある暑い昼間、そんなときが逢魔が刻だ。
湿った草むらから出てきて昼寝をするのだ、長々となって。
蛇は乾いて温まった石が好きだから、アスファルトの上に寝転ぶ。
足も無いのにころりと寝転ぶのだ。
蛇が気持ちいいだなんて、想像もできないが。

昨年のいまごろ、近くの友人が長い長いぬけがらを拾ったときには困った。
珍しくて嬉しくて、彼女は近所の子供達を呼んで、ちぎって少しずつ分け与えた。
お財布に入れなさい、おこづかいが増えるから、と。
・・ひっくりかえりそうなお話。

こわくてこわくて、彼女の家の前を通る時には足早に、今でも息を止めて歩く。
・・これは内緒のお話。


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ヘビイチゴという名だけれど、ほんとうにこんな草むらの赤い実を枕にするんだろうか。

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アザミのような葉だけれど、名がわからない黄色の花。

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田んぼのあぜにはいろいろな花が咲く。これはハルジョオン?ヒメジョオン?

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野原では、草が波のようにさざめく。犬はおまけ。
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by NOONE-sei | 2006-06-15 01:13


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