36夜 ウサギのお目めは何色?


アリスが追いかけた時計ウサギは何色だった?
おむすびころりんが落っこちた穴にはネズミが居たのだったっけ?
もしも、穴にわやわやと小さな子供達が入ったら、時計ウサギは驚く?

ひどい雨の朝、小さな山の小学校にウサギを見に行った。
学校で飼っている小動物をはじめ、動物の生態を教える獣医のお供で行ったのだけれど、
お手伝いとは名ばかりで、ウサギを触ったことすらないので、
猫の手どころか、犬の手以下のわたしでは何のたしにもならない。

獣医はシワ コ も一緒だと勘違いしていて、わたしひとりなのですこしがっかりしたようだった。
お手伝いをすると、いつもシワ コ にメロンパンをくれるのだが、
そしてそれは、間食の習慣のないシワ コ にとって宝くじのようなご褒美なのだが、
まるまる一個を食わせてしまう獣医に、わたしはあきれたり困ったりする。
動物に何か食わせてみたい、と思う人は多く、むやみに与えてはいけないと言う側の獣医だが、
表向きは人に厳しい雰囲気なのに、一皮むくとメロメロでメロンパンだ。
その朝も、メロンパンを用意してくれていた。・・お手伝い、シワ コ じゃなくてごめんね。

講義をきゃいきゃいとはじける子供達と一緒に聴き、たくさんのことを教わった。
ウサギといえばコロコロウンチだと思うけれど、それは昼間だけ。
明け方未明、誰も知らない時間に起きていて、ねっとりウンチをするのだ。
けれどそれは見る機会はない。食べてしまうから。
食癖としての食糞ではなく、栄養源を得るための食糞、そういう生態の動物だ。

獣医の講義は面白く、聞いている子供達の「体育座り」も面白く、
それが徐々に、少しでも視点を高く背を伸ばそうと「おすわり」になっては
担任に「ハイ、体育座りに戻って!」と座り直させられる後ろ姿も面白くて、
聞きほれ見とれていたら、ウサギを抱くように言われて慌てた。
ウサギは冬の食べ物だと小さい頃に聞いていたから、動物としての興味がなく、
ウサギを触ってみたいと思ったことは一度もなかったから。
 ウサギの首の後ろの皮をつかみ、手をお尻の下に置くと、まるで猫のようだ。
臆病だから前足を突っ張り、キョンシーになった猫ウサギ。
落ちて怪我をさせないよう、抱いて立ち上がってはいけない。

聴診のお手伝い。
動物は、体が大きくなるほど心臓の鼓動が遅い。象は一分間に四十回までも打たないとか。
ウサギの心臓はドックンではなくコトコトコトだ。
子供達は、お医者さんだ、と喜んで聴診器で自分の心音を聴きウサギと速さを比べる。
・・トックントックン。
わに丸は心臓が悪かったから、トックントックンにザザ、、という雑音が混じったっけ。

おしまいに、子供達から質問。「どうして目が赤いんですかー、知りたい。」
獣医が答えるより先に別の子が「そんなことウサギに聞かなくちゃわかんねべ。」
色素の無い白ウサギは目の奥の血管の色が目に映り赤く、黒ウサギの目は黒いのだとか。

易しく説明するのだけれど、大の字に寝ちゃった子。
子じゃなくて仔かな。・・まだ動物。

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もう「体育座り」はできません。

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おすわりもだんだんくずれてきました。

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はいっ、質問です・・が、このあと言う中身を忘れました。
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by NOONE-sei | 2006-06-11 02:42


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