先月の末に霜注意報が出た。 きのうはもう立冬。 田んぼにすっかりなにもなくなってしまう前に、秋のお写真を。 刈り取ったら、稲は束ねて杭に掛けて刺し、重ねておいて脱穀を待つ。 腰の曲がったお婆さんが、一束ごとに杭から杭に移し替えて乾かすところを見た。それは丁寧な米作り。 けれど、この田んぼは荒れ放題、手入れする人手がなくて刈るのもままならない。 秋の長雨が続いて、気温が上がらず稲に実が入らず、ついに刈入れ時期を逸して稲刈りを諦めた年もあった。 刈られず朽ちる稲の群を見るのはつらい。 晴れた日に脱穀したら、稲束は藁の束に早変わり。犬も走る。 今年、わたしは稲と藁が、もとは同じものだと、やっと気づいた。 この並べた藁はトラックを待っている。牛の牧場に運ばれ、牛の寝床に敷かれる。 小学生のときにこの地に越してきて、家が農家の子に、落ち穂を炒ってポップ・ライスを食べることを教わった。 今は脱穀機がよく出来ていて、落ち穂がほとんど拾えない。
by NOONE-sei
| 2005-11-09 02:07
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