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61夜 短絡享楽でいこう


無為自然、老子のありがたいお言葉だとか。
道(タオ)は、天と地が生まれる以前からそこに在った?
計りしれない思想の深みには、うっかり踏み込むとこわい。

世には迷い惑う人々の、如何に多いことか。
精神性という言葉を聞くと、気持ちが沈む。
自分探しの旅や、意味探しの内省(ないせい)に理解を求められると困る。
ひとのこころというものに感応してしまうと戻れなくなりそうだ。

どうしてひとはものを考えるのだろう。

「セイさんは、黙っていると哲学をしているようだね。」
そう言われて驚いたことがある。
感じるけれど考えない脳、それがわたしの脳なのに。

会話ってむずかしい。
誰かと会って、言葉でやりとりをすると、
信念やら理念やらコダワリやら、わたしが持っていないものを
まるであるかのように受け取られてしまう。

相手から、伝えようと語られるものがあるならば、
きちんと正確に理解しようと、誠実につとめるけれども、
だからといって言葉のやりとりに堪能なわけではない。理屈は苦手。
けれど誤解されることが多いのは何故だ。

精神世界の、言語の暗闇に迷い込んでしまうよりも、
執着せずにただ感じ合おうよと思うのは、短絡的?

61夜、無為は難解、ということで。


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犬は哲学をしていない。


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馬もおなじく哲学をしていない。
by NOONE-sei | 2005-10-18 20:04


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