ほんとうは七月にこのおはなしを書いていたのだけれど、カギをかけてしまっておいたよ。 はなちゃんは四月十七日にみまかりました。 案じてくれたかたがた、見守ってくれたかたがた、応援してくれたかたがたに深く感謝します。 そして、身内ではありますが、ずっとはなちゃんのそばにいてくれたペロ コ とテン コ に感謝します。 四月十七日はシワ コ の誕生日でした。 符牒を合わせようなどとは思わないけれども、なんとも不思議なことです。 人の噂も七十五日とは、世間で人があれこれ噂をしていても、それは長く続くものではなく、 やがて自然に忘れ去られてしまうものだということ。 忘れたいこと、忘れられないこと、忘れたほうがいいこと、忘れないほうがいいこと。 はなちゃんが父のもとへ去って、七十五日が経った。 毎日朝夕はヘルパーさんが車椅子に乗せて庭を見せたり庭に押していってくれたりしていて、 その晩にはいつものように梅酒を飲んで元気におやすみを言ったのに、 朝様子を見ると呼吸が止まってすぐだった。 そんなふうに呼吸に異状が起こり、すぐに吸引して持ち直させることがそれまでも数度あったけれど、 今度は引っ張り上げることができなかった。 救急車は呼ばず、家で蘇生の手を尽くし、お医者の指示を片手に持った電話で受けながら 「心臓を押すその手を止めなさい。はなこさんもう充分にがんばった。きっと苦しくなかったよ。」 そう言われてやっと引き戻せないことを知った。 今日は秋の彼岸。庭の彼岸花が真っ赤に咲いている。 もうそろそろはなちゃんにお別れをいわなくちゃ。 はなちゃん、さよなら。 おとうさんがずっと待っていた安達太良山に行ったんだね。 ---------------------commercial message by Excite Japan Co., Ltd.--------------------------
by NOONE-sei
| 2016-07-01 03:34
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