正月飾りには鏡餅やら輪通しやら松やら神社の札やらと言っても、地域それぞれの特色がある。 わが家では暮れに幣束(へいそく)をもらって、神棚だけでなく地下水を汲み上げる所や台所にも奉るんだが、 それを寺からもらってくるのが不思議だろう? ごく当たり前の「天照大神(アマテラスオオミカミ)」とか書いてある紙は神社からもらうから、不思議な年変わりの慣わしだ。 さて天照大神と言ったら「三種の神器」。 三種の神器は、調べたら以下の三種。 ・ 八咫鏡(ヤタノカガミ) 天照大神の岩戸隠れの際に用いられたとされる鏡。 ・ 草薙の剣(クサナギノツルギ) 八俣の大蛇を退治した際、大蛇から取りだし天照大神に献上した剣。 ・ 八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ) 天照大神が岩戸隠れした際に大神を呼び戻すために飾られた勾玉。 これになぞらえて、むかしはテレビだの洗濯機だの冷蔵庫だのの電化製品、その後は電化製品は一般的になったので、 テレビに車やデジタルカメラが参入し、今はエコカーと薄型テレビとスマートフォンなんだとか。 ずっと君臨するテレビってそんなに必要なものかな。テレビの操作法もよくわからないし、わたしには必要ない。 わたしには縁がないと思っていたら、母の発症に伴い携帯電話を持たされ、 それもずいぶん経ち、やっと使いこなせるようになったと思ったら王様からのお達しで、 今度はスマートフォンを持つことになった。一週間は頭がおかしくなりそうだった。 今はメールも検索も音声入力を使うことを覚えてだいぶらくになったけれど。 三種の神器という「三」の文字は意味深、わたしはカードが「四」種目じゃないかなと思う。 現金至上主義の人はいまだにいるけれども、気をつけて使えばカードは便利だ。 ところでわたしのそのスマートフォンにまつわるおはなし。 それが入っていた紙製の箱がすばらしかったのだ。 人から尊敬のまなざしで見られた時が、わたしには一生で一時期だけある。 鰐号がわに丸だったころ、テレビマガジンという子ども雑誌の付録はすごかった。 尊敬されたのはわたしが山折り谷折りを知った時と重なる。 戦隊もののおもちゃをがちゃがちゃといじって変型させたことはあるか? 幾通りもの手順を踏んで知恵の輪みたいに変化させてゆき、人型から戦闘型へと換える。 おもちゃは立体だから三次元だけれども、付録は紙の平面だ。 それをはさみを使わず山折り谷折りの手順を繰り返すと、戦隊ものが立体になってゆく。 作っていく過程のわたしの手を見つめるわに丸の目は輝いていた。 山あり谷ありだったわたしとわに丸の時間の中で、唯一わに丸からの尊敬を欲しいままにした時。 設計図を考える人は天才ではないかと思う。 なりたい職業第一位に、なぜこれがないのだ? おもちゃを作る仕事もすばらしいが、平面から立体を生むこの仕事はなおすばらしい。 スマートフォンを取り出した時のわくわく感をどう伝えたらわかってもらえる? というわけで今夜の四種の神器のお写真は、まず、スマートフォンの箱から。 □箱の変型遷移 もちろんこれを再構築したことは言うまでもない。 □幣束四種の神器 参考: 博物館で展示された 東北の伝承切り紙展 切り紙の写真集 「東北の伝承切り紙―神を宿し神を招く」 「御幣―祈と祓のすがた」 □年始の鬼 年始三日に寺から配られる札。 正月三日に没したことから、三日に配られる。それにしても怖い。 □御節(おせち)四種の神器 いかにんじん・数の子豆・なます・黒豆。わたしはこのどれも作らなかった。 * * わが家の正月。 毎年、酒が飲めないほど調子を崩すのはあまりにつまらないので、ちゃんと学習した。 □おせち 昨正月にも頼んだ、母が好きな店のおせちがどれも手がかかっていて丁寧なので今年もお願いした。 □おまけ ---------------------commercial message by Excite Japan Co., Ltd.--------------------------
by NOONE-sei
| 2015-01-07 00:34
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