山の紅葉が下界に下りてきた。 ちいさな断片を書き記したメモも、 夏から秋へのお写真も、 たくさん貯まってしまった。 ひとりの時間がなかなかとれなくて、 暮らしのリズムがなかなか軌道に乗らなくて、 泣いたり安堵したり、そんなふうに日々を送りながら でも懸命に暮らしているよ。 越し方行く末という言葉があるけれど、 そんな長い時間の流れの中でなく、 ちょっと歩いて振り向いて、またちょっと歩いて軌道修正を試みて、 そんなふうにすこしずつ書いてゆこうと思う。 311の後に書いた言葉、 あさってのことはわからない、でも明日のことならわかるような気がする。 この地は放射線量が高くなってきていて、県外に出て行った子どもが多くなった。 校庭や公園の土を掘り返したので、来年はセミが土から出てこないだろうと思う。 素晴らしく美味かった桃はその多くが捨てられ、 刈り取った米も行き場に苦しんでいる。 林檎畑に真っ赤な実がたわわ、その行く末を考えるのはやめる。 土の苦しみ、生き物の苦しみ、ひとの苦しみ、暮らしの苦しみ、 この地はそれでも循環してゆくんだ。 今夜のお写真は、七月の田舎の温泉を。 □裏磐梯 □猪苗代町 □田舎の温泉 田舎の温泉には飯館村からの避難者がいたけれど暗くない。こんな犬が宿の中を散歩していた。 ・母はとても落ち着いています。自分の身に起こった変化にうろたえて不安がることが少なくなりました。 あんまり穏やかで優しいと、マリーアントワネットと陰で仇名で呼んで憂さを晴らすことができません。 体調がいい時にはマリーアントワネットになります。 わがままさと優しさの天秤がうまく釣り合ってくれたらいいのですけれど。
by noone-sei
| 2011-10-31 11:50
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