79夜 ときおりの休息 参  五時から飲んだ


 ・メンタルな話なので、引っ張られるひとは読まないほうがいい


王様は帰りが遅いので、外で飲もうとすると夜もずいぶん更けてからになるのが常、
塾を終えて、母が寝たのを確認してから夜の街にそっと出る、わたしたちは不良だ。
出掛けたのを知っているのは犬ばかり。

王様は酒を飲まないんだが、酒を出す店は好ましく思っていて、
裏路地の居酒屋でもカウンターバーでも、面白がってつきあってくれる。
わたしはビルの中の店は苦手なので、できるだけ地面に建っている店がいい。
地に足がついている店、というのか?
飲むほうの人間はちっとも地に足がついてはいないんだが。

わが家で地に足がついているのは、王様ただひとりなんじゃないかと思う。
母は墓参の花に緑も欲しいと、あろうことか神棚に供える榊(さかき)なんか買ってしまう
物知らずのひとだし、
わたしはいつも疲れていて、毎晩酒を飲んでは酔っ払いになるし、
鰐号にいたっては上から読んでも下から読んでもでたらめとめらたでを繰り返している
奇妙な動物になってしまったし、
王様の明るさがなかったら、わが家は灯が消えてしまう。

今日は初めての就職活動で県外に行かねばならず、地の利のたいそう良くない所だったので、
王様が車を出してくれることになったんだが、鰐号は予定を全部すっぽかしてしまった。
気が小さいので、そのまま逃亡し行方知れず、携帯電話の電源まで切っている。
踏み出したいような逃げ出したいような、そんなそぶりには気づいていたんだが、
鰐号は自分で段取りながらしまいに土壇場でひっくり返した。
はげましじゃなくて、見て見ぬふりじゃなくて、「いつでもやめにしていいんだよ」と
腕にくるむような接し方をしておけばよかったのか?
どうすればよかったのか、今でもわからない。

鰐号の後始末をしたらまだ外は夕暮れ、このまま飲んでしまおうと、王様と昔ながらの居酒屋へ。
商店はまだ仕舞いにならず、酒を出す店はぼちぼち開き始める、そんな時間。
初めてそんな時間に飲んでみたわたしたちは不良か?
家路につく途中、王様は急にハンドルを切って鰐号のアパートに向かった。
「生死の確認だけ~」と言って、鰐号の部屋に明かりが点いているのを見、帰ってきた。
ずっと家に居続けだった鰐号、今晩は自分のアパートにいる。
地に足ではなくて、布団に根っこじゃなければいいが。




今夜のお写真は、日中の商店街を。


□大阪の商店街
c0002408_342581.jpg
わたしの印象は、大阪の商店街といえば、自転車に乗った人。


c0002408_34365.jpg
ほらね、自転車を押している。そして気になるのはお惣菜。大きく載せてみよう。


c0002408_3445930.jpg
ほんとうは正面から見える角度で撮りたいんだけど。


c0002408_3455248.jpg
ミシン店があれば、うちの昭和三十年代の足踏みミシンも調子よくなるのだろうになぁ。


c0002408_3474260.jpg
大阪といえばうどん。歯ごたえのしっかりしたうどんよりも、優しいだしとすこし甘めのつゆがかかった玉うどんがいい。


c0002408_3504139.jpg
和菓子の店。ここで雲形の餅と青海苔の不思議でしかもくせになるお味のおはぎを作ってもらった。








やっと秋になって元気を取り戻したシワ コ と、夏も秋も変わらず暑苦しいペロ コ 。
ちかごろは、庭の木を切った幹を齧っている。
数本からその日の気分でどうやら選んでいるようなのだ。
山椒の木にはうっとりするんだが、それは本来すりこぎ棒にするものなのだろう?
しばらく載せていなかった、ちかごろの犬たちのお写真を。

c0002408_2211153.jpg
首輪はバンコランの肩紐の残りで、お揃いを作ってやった。
向き合って、一見仲よさそう・・。この日は山椒じゃない幹を選んだ。


c0002408_2213322.jpg
この日も齧ってる齧ってる。ペロ コ はシワ コ のが欲しい。


c0002408_2214628.jpg
ペロ コ :シワ コ 、それくれ。


c0002408_2215894.jpg
シワ コ :あげない。(二本とも持っている)


c0002408_222926.jpg
ついに諦めて板を齧ったペロ コ 。



---------------------commercial message by Excite Japan Co., Ltd.--------------------------
[PR]
by noone-sei | 2010-10-20 03:36 | ときおりの休息 参(12)


<< 80夜 せつない話 78夜 ときおりの休息 参  ... >>