62夜 うろんな書庫まつり 壱

Book! Book! Sendai 2010レポート その1


つづきはまたあした。
・・そう言ったのに数日が過ぎた。
ちかごろ雨つづきで畑の野菜には蝸牛がいる。
わたしの「あした」は時間がゆっくり過ぎなので、いっそ蝸牛と呼んでくれ。
蝸牛とは「かたつむり」なのだけれど、でも「かぎゅう」というとちょと格好いい。
いやそんな場合ではない。約束は守らなくちゃ。

六月の仙台は本の月。「杜の都を本の都にする会」が
Book! Book! Sendai 2010というプロジェクトを展開している。
そのなかの一日、本と人とが街で出会う「Sendai Book Market」に参加した。
さまざまなブースは、骨董・洋品・文房具・雑貨等の物販、カフェ飲食。
そしてわたしが参加したのは、不忍ブックストリートから発祥したという一箱古本市。

一般参加者約40箱の出店で、
「自分の蔵書の中から選んだ本を販売します。こだわりの一冊、昔読んだ懐かしい本、
店主との会話も楽しみながら素敵な本との出会いを!個性あふれる看板やディスプレイも必見です。」
というプロジェクトの惹き文句のとおりわたしは「店主」。つまり屋号を持つ古本屋さんごっこである。
古書「うろん書店」、本気で遊ぶから真剣に準備した。



□本の選定
右下の絵本「うろんな客」エドワード ゴーリー(著)  柴田 元幸(訳)  は非売本。
なぜって、「うろん書店」の看板本だから。 
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今は描かなくなったけれど、絵に連なるものを選定。
専門の古書店の参加とは準備する量がちがうので、みかん箱に充実の約四十冊。
漫画については脱力のお遊び漫画と本気の本気を取り混ぜて。
売りたくない本、隅っこに隠しておこうと密かに思う渋い本、黒くて暗い本、
これは地味にもほどがあるだろうという本、わたしのところ以外で今はもう手に入らない本、
読んだら特定の誰かと夜中に話したくなるだろうという漫画、
そういうひそやかな企みに気づく人だけが手に取ればいいと思う本の数々。
準備には、不忍ブックストリートの店主マニュアルを参考にした。



□ご挨拶
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はじめて出会う人へのメッセージも作ってみた。



□選定本の一部
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版画雑誌の特集は木口版画による詩画集。



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ブルトンとかバタイユとかの美術雑誌。



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ルドンのカラー図録のなかでも、わたしの好きな「笑うクモ」と「オタマジャクシ」。
どちらもへんな顔の生き物。



値付けの参考にしたのは全国古書籍商組合連合会「日本の古本屋」データベース検索なんだが、
美術関連の書物は思いのほか値が下がっていない。
逆に稀少本として値が上がっていたりしたのでたいへんに困った。
海外の絵本については、インターネット上で法外な売値になっていて、
準備はしたものの、一冊を除いて最終的に箱からはずしてしまったものもあった。
(実際にはその一冊に目を留め思い出を語ってくれたお客がいて驚いた)


このつづき、お店の開店はまたあした。


なお出店にあたっては吉田屋遠古洞主人坊さん、名付け親になってくれた連れ合いさん、そしてBook! Book! Sendai のオールスタッフ、Sendai Book Marketを訪れてくれたたくさんのお客さんに、この場を借りて深く感謝したい。
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by noone-sei | 2010-06-24 00:50 | 書庫まつり(12)


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