29夜 清き子の夜


クリスマスプレゼントは何を贈る?

               *

Ozさま
輝くちいさな光の誕生、おめでとうございます。
お嬢さんがおかあさんになられたとのこと、
この上なく良いニュースをありがとうございました。

わたしが家庭教師だったころの、線の細いお嬢さんがそののち辿った、平坦ではない
道を思いました。と同時に、現在に至るまでには、一家の働き手として長い間、
Ozさんには相当なご苦労があったものと拝察いたします。

頂いたお手紙を読み直して、改めてOzさんは、おばあちゃまと同じく理性的なかた
だなあと感じています。そうですか、他界されてから、六年が過ぎましたか。
 銀たらの煮付け、韓国クレープ、、、おいしいもの、めずらしいものを
いつもご馳走になりました。
おはなしは深く、静かでした。
お嬢さんの与えられた運命を「あの子の十字架だから」とおっしゃって、
現実には不在でも、将来、家庭を持つ日のために、健全な父親像を
どう結んでやればよいかを考えておいででした。
 わたしの知る限りにおいては、あれほど理性と知性をお持ちのかたを
ほかに知りません。その娘のOzさんに、おばあちゃまと同じものを感じながら
拝読いたしました。

お嬢さんになにか記念のお品を、生まれた赤ちゃんが身に付けるものを、等々
いろいろ考えてみたのですが、Ozさんが病床にいながら未来に希望を見たという、
そのことがたいへん嬉しく感じられたので、
新米おばあちゃまになにか差し上げたい、そう思いました。

先日展覧会に出品した、Ozさんが気に入ってくだすった絵をお贈りします。
タイトルは、Keep in touch
コメントは、「近すぎたらくるしい、
        遠すぎたらさみしい、
        だから ほどのよいつきあいかた」

絵と自分。人と人。他と自己の関係を距離にしたらどんなふうだろう、、、そんな
ことを考えた作品です。
 ですがお手紙を頂いてからすこし気持ちが変化しつつあります。
それはまだ言葉にはならないのですが、なにかこう、距離など無意味になる程の、
否応ない存在が赤ちゃんの誕生であったような、不思議な感動がわたしの中で
湧いています。

赤ちゃんに、お嬢さんのそしてOzさんの、「無償の愛がふりそそぎますように。」
これは、わに丸を我が家に迎えるときに、あるかたから、はなむけに頂いた言葉です。

絵は、おそいおそいサンタクロースがお手元に届けることと思います。
またお会いいたしましょう。
                                                sei
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by NOONE-sei | 2004-12-25 16:10


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