57夜 百花の書庫まつり


遠くに見える吾妻山の雪がずいぶんと融け、
白くくっきりと跳ねていた種蒔きうさぎの、耳が短くなってきた。
安達太良はあと数日で山開き、
山に雪はあるけれど、装備がしっかりしていれば登れるくらいには融けた。

この地の桜はおしまい、山桜が薄い桜色でぽつぽつと山に見える。
とうに花桃はおしまい、実のなる桃の花選りも終えた。
綿羊ロードの果樹畑には林檎の花が咲いている。

先日入った川沿いの露天風呂には冬眠から覚めた「『長いもの』が寝そべっており、
山もすでに春になった。
川べりに『長すぎるもの』がいるのは、考えてみれば当たり前で、
よく岩の上で寝そべっているのだから考えなくてもわかるはずのことだった。
風呂そうじのおばさんが棒を持って退治にきてくれて、
「風呂に入ってたべか?」
「いやいや、風呂のぐるりの木の廊下に。」
「何色してたべナイ?」
「いやいや、これこれこんな形状で(ほんとは言いたくない)」
「んじゃ、かかってこね(こない)。マムシでねぇから。
 ひなたぼっこしてたんだべー。」
「昼寝?」
「いや、ひなたぼっこだぁ。もういねぐなったから、もういっぺん風呂入んなさい。」
「いや、その・・(ぜったいに露天はもういやだ)
 内風呂に入りますから、はは。」
『あれ』も目覚める頃。寒いからとたかをくくっていたわたしが大馬鹿。

山は根雪が残っていてこれからが春。
ひと山越えれば猪苗代、まだこれから桜が見られる。
日曜日に、桜好きの母を連れて行ったが今年の冬は長くて明けていなかった。
この地はすでにハナミズキ、かの地は桜がまだつぼみ。



今夜のお写真は、かの地の雪と、この地が百花繚乱だったとき。



■雪
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猪苗代付近から見る磐梯山。
手前に写るのがまだつぼみの桜。


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山越え途中の鬼面山。


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鬼面山と白樺。


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ブナと白樺。風雪で曲がっている。
樹木はとても人体に似ていると、山に行くといつも思う。ダンスをしているようだ。





■花
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桜と菜の花。


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花桃と菜の花。


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花桃とコブシ。それともモクレン?


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花桃と連翹。


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花桃の山。






□おまけ
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一輪草だろうか?





□おまけのおまけ
冬から春の初めに読んだ漫画群。
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「ワンピース」は映画を観たので非売品の「ワンピース零(ゼロ巻)」をもらった。

一條裕子とよしながふみはなんだか読後感が似ている。
切なさをざっくりと腑分けして、感傷をソテーしてしまって、魔法のような旨い料理に変えて
ぱくりと食べてしまうようなおそろしさ。

鶴田謙二は面白いと思うし絵も上手いんだが、星野之宣と共通していて女性像が画一的な気がする。
彼らの妄想の中の、この世にはもういない女性像だと思うしかない。

ガンガンは「鋼の錬金術師」の読者プレゼントが欲しかったから。

「present of me」は表題作がいちばんよかった。

吉田秋生は、読み手が言葉にできないで抱えているものをざっくりと切って言葉に置きなおしてくれる。

小田ひで次は面白いところもあるんだが、もっと作家の自我や情緒を抑えて欲しい。

「くらしのいずみ」、こんな漫画を淡々と描いていってもらいたいと思う。

いわずもがな「獣の奏者」、漫画が完結したら小説も読んでみよう。

「観用少女」、こういう作品をわたしは少女漫画と呼びたい。
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by NOONE-sei | 2010-05-05 03:03 | 書庫まつり(12) | Comments(10)
Commented by bbking1031 at 2010-05-05 06:04
いい景色ですね。
こちらは「夏」になってしまいました。
そちらが春のうちに出かけてみたいな。
Commented by しょーじ at 2010-05-05 10:02 x
こちらも夏って感じです。そちらは春真っ盛りですか。
それにしても、災難でしたねー。
冬眠してたヘビが何匹も目覚める春なわけですね・・・(笑)
Commented by かよ at 2010-05-05 14:48 x
そこに立って磐梯山を見てるかのようです。
いつの日にか桜と菜の花・花桃が咲く季節に
行ってみたい~。
磐梯山のお写真と桜と菜の花、花桃とコブシのお写真
とっても好きです♪

露天風呂でそのようなことがあったら、
叫んでる。。セイさんは叫んだのかしら?
それとも声も出ないくらいに固まっちゃったですか?
Commented by ひす at 2010-05-05 14:51 x
ウサギは右向いて跳ねてる姿なんですよね?
確かに耳の短いナキウサギのようです。(可愛い♪)
こちらは今日方半袖シャツ姿。
夏物も店に出したし、あとで扇風機を出します。
あの暑い夏にまったなしですよ。

春の花はやわらかく幻想的ですが、
これからの花は力強く、リアルですね。

おっと、その前に梅雨があったか!
雨には葉っぱが綺麗ね。

長いもの。
よくよく縁がありますね~。
嫌がるから目に付く?
いや、やっぱ縁があるように思いますね~♪
(嫌がりはるでしょうけど。)

>犬ガンダム
昨年100円で買いました。
こういうバカバカしの大好きです。
Commented by mica at 2010-05-07 00:52 x
> 犬ガンダム
ぷぷぷっ。
うちも昨年、ひすさんと同じく100円で買いました。

一條裕子は、大好きです。
2組のお友達は、特に好きです。
先生のダンナが、ゲラダヒヒの研究してるとか
もう、発想がスバラシイです。
絵もハンパなく上手いし。
他の人では、まず描かない(描けない)
ビミョ〜なアングルを描く人ですよね。
コマ割りも秀逸だと思う。
デザインな人、だからなのかな。
設定のセンスも唸るものがあるし。
「わさび」なんかも、好きです。

鶴田謙二の巨乳好きは、絵の上手さに免じて
許してやって下さい。(爆

高橋菜穂子は、是非、原作を読んで下さい。
獣の奏者も、「守人」「旅人」シリーズも♪
チャグムの成長は、バルサでなくとも涙モノですから〜。
つい先日も、最終巻を読んで泣いたワタシですw
Commented by NOONE-sei at 2010-05-07 21:58
osaさん、
この地は春の終わり、裏磐梯が、いま春ですよー。
毎年、百花繚乱桃源郷のお写真をupしていますが、
今年はとっても穴場でだ~れもいない山に行きましたので、
こころなしかゆったりしたお写真になったような気がするのですが、どうでせう?

写真機によって「眼」を手に入れたのか「言葉」を手に入れたのか。
だとしたらお写真は、大切と直感したところだけが写っていればいいわけだから
写す時には削ぐ意識で撮るといいんでしょうかね。
Commented by NOONE-sei at 2010-05-07 22:02
しょーじさん、
そちらもこの地も盆地だから、一旦夏が始まったらたいへんですよねぇ。

ところで!わざと?わざとでしょ~ もぉぉ~・・
「長い物」を名指しで明記してますね~?
しょーじさんたら。
Commented by NOONE-sei at 2010-05-08 01:22
かよちゃん、
磐梯山は姿のよい山でね、四季それぞれの美しさがあります。
でもわたしは登ったことはありません(笑)
父と母は毎年山開きに行っていたのですけどね。

かよちゃんの選んだお写真はちょと幻想的な雰囲気かな?
春のもわわぁ~っとした山の表情ですね。
花のまわりの空気も咲いている(?)ので、空気がかすむような感じかもです。
綺麗だよ~~~

アレはね、声なんか出ませんのです。
10メートルを三歩で飛びのくという感じですかねー、はぁぁ
Commented by NOONE-sei at 2010-05-08 01:36
ひすさん、
山の残雪に動物の姿を見てとるのはいい感じですよね。
ひすさんはお写真を載せた磐梯山にウサギを見たのね?
通常こちらでは吾妻山にそれを見るのですよん。
ウサギのお写真載せればよかったかも。毎日見ているのに写真が無い~
画像みつけました。↓ 
ウサギは左向きですよ~(でもあんまり可愛く撮れていないような・・)
http://blog.goo.ne.jp/joudo-vc/e/0f13db875bba7b48a06ba142b0ca14e5

春といったら長い物だったのだ。しまった、ぬかった。
縁があるのか、そういう時だけ視力がスーパーになるのか・・ひー

ひすさんも持ってたのね?犬ガンダム。可愛いよねーー。
Commented by NOONE-sei at 2010-05-08 01:48
micaさん、
みんなで犬ガンダムつながりだー、わーい。

ところで一條裕子というひとはオソロシイですよ。
絵は上手いわ、ストーリーテラーだわ、毒はあるわ。
3拍子そろっちゃってる。
ひとの醜いところを抽出するその眼が恐くもあり面白くもあり。
気持ちが落ち着いていない時には読めまっしぇん。

あー、鶴田謙二ねぇ、許そうかなぁどうしようかなぁ。
だって女の子みんなぷりっぱりってしてて、古きよき時代のつつましやかさ。
ルネッサンスにお戻り。という感じで。いないよ、あんな子たち・・

上橋菜穂子の「獣~」、文庫でぜんぶ出たら、買ってまず王様にあげます。
そして読んでもらってからわたしも読もう・・(こういうやつです)
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