27夜 かんろかんろ。


メニエールは、吐き気とめまいに苦しめられる。

病院は、病人を安静にばかりはしておかない。
起き上がらせ、可能なら歩かせる。リハビリだからだ。
 夜の付き添いは終わったが、ただ完全看護にお任せする付き添いも終わり。
手を添えて、ほんとうの意味で父に日中付き添う日々が始まった。
母もわに丸も夜の付き添いが続き、ダウン。
今日からは、わたしだ。
しかし何につけメニエールの症状が出てしまう。体を動かすたびにつらそうだ。

今日、初めて水分を口から摂っていいことにはなった。
が、飲む気力がないまま夕方になった。
 だいぶ容態が落ち着くと、ばちっと目を開けて突然父は言った。
「自動販売機で、ジュース、買って来い。」
「は?」
「医者が飲んでいいって言った。ジュースだ。」
「ジュースを、飲んでいいって言ったの?」
「・・・水分だ、だからジュースだ。」
当然、良くない。結局、看護士に見張られながら、ふたくちの水。
「ん~、山の水みたいだ、うまいなーー。」

そのあとのトイレに歩いて行くのに、履物がない。
術後用の病室ではずっと歩いていなかったから、すぐには出せない。
仕方がないので、母が置いておく女物のサンダルを履かせた。するとこれが、よく似合う。
いまでいうなら、ヤンキーのあんちゃんだ。
 若い頃、浜で遊んでいた父。
昔摂った杵柄、、、、、、・・・ちょっと違うか。
[PR]
by NOONE-sei | 2004-12-22 18:24 | 百夜話 父のお話(19)


<< 28夜 怪しげな世界 26夜 かまって頂戴。 >>