17夜 ふんだりけったり

 ・嫌いな人は読まないほうがいい

カッコウの声を聴き、ツバメを見、人も衣を替える季節になった頃、
行く道々が恐ろしいものに変わる。

「綿羊を観に行くべなー。」
そう言って、夕暮れになると犬を連れて散歩に出掛けるのが日課になった頃、
田んぼには水が満ち、昼の暑さは道路に残り、
綿羊のいる、お大尽の広い敷地にたどり着くまでの道々は、
周囲の景色を楽しむことより地表に目を凝らす道のりに変わる。

幾度も車に轢かれて干からびた、足があると自分の脳に刷り込んだ長いものは、
乾いて飛んでいってしまったか、道路にはすでにない。
けれど、一度見たからもう大丈夫と安心してはいられないのだ。

先日、車で山道を走る機会があり、たいそう長いものが白い腹を出して道路にのたばっており、
それを避けて運転はしたものの、目はその白に釘付けだった。
幸い、同じ道を覚悟して帰るときには消えており、おおかた脳震盪でも起こして長々と道路に寝そべっていた、
その時にちょうど出くわしたんだろう。
本当に山道というものは一度で終わらないもので、帰りの道路では、今度は路肩に丸くなったタヌキを見た。
脳震盪であればいいけれど、きっと車に当たってしまったんだろう。
二度見たくないものを見たその晩は、きわめつけに中学の同級生の訃報を聞き落ち込んだ。

一週間前に腰を傷めたんだが、寝ているとろくなことを考えない。
立っていると、ぐずぐずっと腰が砕けるような妙な感覚が走る。
それでも身体に起こったことを認めることができず、さして大切にせずに過ごした。
今日は母と鰐号を高校野球の試合観戦に、山のふもとの公園にある球場に連れて行った。
試合が始まると鈍痛で座っていられなくて、ひとり外の芝生にゆき、ベンチで寝ていたら、
ふたりが応援していた高校は大差のコールドで負けた。

帰りの車までは大きな公園を抜ける。
銀杏並木がまるで外国のようで美しく、芝生を踏んで歩くのも気持ちがいい。
そうしてふたりを連れて車に戻ろうとした時に、なにかを踏んだ。
乾いて長い、言葉にするのもおぞましいものの抜け殻だった。
不覚にも周囲の景色に気をとられていたので、ぎょっとして立ちすくむような感覚に落ち込むのに、
足だけは素早くそれから離れた。

そうだった、人だけでなく、あの長いものにも衣替えがあったのだったなぁ。




今夜は綿羊を観に行く道々の風景を。
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桃の実はまだこんな大きさ。
ちょうど梅の実くらい。これが夏には桃色の丸い実になるなんて不思議。



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道々の田んぼはこんな感じ。



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田んぼの畦(あぜ)に、草が生(は)えている。食べられない豆が生(な)る。



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田んぼと桃畑の間を流れる小川に、白い猫が。



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目的地、お大尽の敷地の綿羊。





おまけ
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草を食む牛、二頭 、、嘘。






大写しの、犬
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白い子豚、ペロ コ 生後十ヶ月。


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毎朝のしつけ、子豚に腹を出させるシワ コ 十一歳。
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by NOONE-sei | 2009-06-09 02:39 | Comments(12)
Commented by しょーじ at 2009-06-09 12:54 x
はぁ、なんとも牧歌的過ぎて、私にとっては非日常の風景ですねぇ。

あ、でも都会でつい最近目撃しましたよ。
しかも抜け殻ではなく、実物を(苦笑)。
30cmぐらいで黒く艶があって、ツチノコみたいに太ってました・・・

腰の具合はいかがですか? ご自愛くださいませ~。
Commented by ひす at 2009-06-10 23:58 x
なるほど、あれは衣替えだったのか…
じゃ、今はみんな夏服か♪

こんばんは!
今日自宅用の小さなPCが修理から帰ってきたので、
佳代ちゃんと二人で拝読させていただきました。
お話を楽しみつつ、のどかな風景を眺めていたら、不意に彼女が
「こんなにのどかでも、やっぱりいろいろでるんやぁ~。」
といいました。
というのも先ほど洗濯物をといれに行った際、大きな蛾(?)が飛んできて大騒ぎをしていたのですよ。
だからセイさんのお話と、ついさきほどのできごとをダブらせていたみたい。
だから、「コメント書きぃや。」といったのですが、
「眠たいからいややぁ~!」といて逃げていきました。
で、私が書いていますが、実はまだ横で犬と遊んでいます。

なんかコメントというより、普通のメールのような内容だ~!
たまにはいいよね?
あはは!


大きな牛さんたち、かわいいな~♪
白い牛さんは若いから歯がすごくきれいだ~。
Commented by NOONE-sei at 2009-06-11 01:36
しょーじさん、ご心配いただきありがとうございます、ぺこり
コルセットと湿布三昧の毎日です。でもだいぶよくなってきました。

おぉ、「牧歌」的!綿羊が登場すると牧場の歌というイメージでせうか。
しょーじさんのお住まいのあたりに大型動物がいたら妙~な感じかもですよねー。

あらま、詳しい報告をいただいちゃいまして。
それ、ツチノコですから。ぜったいぜーったい、ツチノコですから。
アレであるはずが、ありましぇん。  ←頑なに認めようとしない
Commented by NOONE-sei at 2009-06-11 01:37
ひすさん、
メ~ルをありがとうです、くすくす
そうなんです、のどかそうに見えますけど、
冬眠の時季までは、気が抜けないのですよ~ ひゃー

ひす家ではついに自宅用のPCを導入されたのでしたね。
あれれ?娘ちゃんのではなかったか・・・?
ご夫婦で同じページをご覧になっている映像を想像すると心温まります。
しかもそれが拙ウェブログだったなんて光栄であります。
いいですね~、仲良しさんだものね~~、えへへ

白い牛ペロ コの歯にはもう歯石が付き始めているので、
歯茎との境目のおそうじをしているんですよ。歯茎のピンクが若いですよね。
激しく遊んでやると、この歯でわたしの腕を咬みやがるんですよ~。
Commented by ひす at 2009-06-11 21:10 x
今テレビで見たけどそちらでは「くまたパン」というものを普通に食べてはるのですか?
気になったです♪
Commented by ひす! at 2009-06-11 21:58 x
またもや参上!

またまたテレビで!
今テレビで、そちらでは「一生懸命」な状態を、
「むーむーこく」というと言っていましたが、

じゃ、ムームーを一生懸命縫っている様子は、
「ムームーこきながらムームー縫う」でよいのでしょうか?

腰痛をこらえながら、懸命にコメントに答えるセイさんの姿も、
「むーむーこいてるなぁ~。」
というと、なんだかのどかに感じますね~。♪
Commented by ハクママ at 2009-06-12 03:19 x
ペロコちゃんは、すっかり成犬のように見えますね。
きっと仕草はまだ子犬のようなのだろうけど。
ペロちゃんを迎えてよかったね。
だって、シワちゃんが幸せそうな表情してるもの。
以前よりもっと若返ったような感じがします。
毎朝の教育的指導、いいですねえ。

Commented by NOONE-sei at 2009-06-13 02:55
ひすさん、
きゃははは、それはこの番組でしたね?
http://www.ytv.co.jp/kenmin_show/this_himitsu.html
「くまたパン」はたいへんポピュラーな揚げまんぢうです。
県内では、ほかにも数件有名なものがあります。
わたしは二本松という城下町の「丹波やのあんぱん」が好きです。
こしあんの揚げまんぢうのまわりに砂糖がまぶされている菓子で、
その砂糖じゃりじゃりが丹波やだと細かいので「くまたパン」よりは
好ましいなぁ。個人的には。
よし、忘れた頃に(あはは)送ってあげませう。      つづく
Commented by NOONE-sei at 2009-06-13 02:56
つづき
>「一生懸命」な状態を、「むーむーこく」という
う~ん、わたしは「むぅむぅとなってムームーを縫う」と言うなぁ。
おなかに力を込めて鼻息荒く「むぅむぅ」と言うのだー。
「こく」は、「嘘こく」というふうに使ってますねぇ。

あ、以前、まんぢうの天ぷらを醤油につけておかずにする、というのをやってたけど、
会津ではそうするのかもしれないけど、うちではお醤油はつけないし
おかずにもしません。
でも天ぷらにするときはアリ!です。

では最後に「ひすさん、いやいや~、それはまづなんぼが希代(きたい)なごどだったべナィ。
おもせがったべーー?」
訳;ひすさん、いやまぁ、それはずいぶんと不思議なことでしたね。
おもしろかったでしょう?」
ってな感じでせうか♪
Commented by NOONE-sei at 2009-06-13 03:07
ハクママ、
そうなの、ナリだけは大きくなって、シワ コ とほぼ同じ体重です。
でも脳みそも行動も仕草も表情も、まだ子犬なのよー。
ぐいぐいの恥ずかしい散歩で声を掛けられると、いちいち「まだ子ッコなんです~」と
汗をかきながら言い訳してます。
シワ コ が確かに若返りました。教育せねば!という意欲があります。
二番目にはわりと手をかけないでしまいますが、
シワ コ をポイントして襲うようなときはみっちり叱ります。(通じてるかは疑問・・)
ペロ コ を迎えて、ほんとによかったと思います。会ってやってねー。
三頭から襲ってもらいたい・・・
Commented by ひす at 2009-06-13 11:47 x
セイ先生、どうもありがとうございました!
(*^人^*)

「むぅむぅ!」 なるほど!そういう風に言われれば、確かに一生懸命な感じが伝わってきて、
そういう表現もよく理解できます!
うちのだいちゃんが夜中に顔をななめに来る時の、
「むふぅ むふぅ!」という感じにも似ていておかしい!
ttp://blog.goo.ne.jp/pudo-ru/e/0fcbbbbb82b11c1289b440bda517305f

揚げまん銃は美味しそう♪
てんぷらとなるとさらなり!
衣は甘いのでしょうか?

最後の一文。
(=^^=)ゞ「まったく意味分かりませんでした!」

とてもおもせがったよ!

Commented by NOONE-sei at 2009-06-15 11:26
ひすさん、
えっへん、郷土食(郷土色)講座でした、といばりたいところなのですが、
まちがいがあったよ。
詳しい人にきいたら、あんぱんの製法は、油で揚げてないって。
まんぢうを蒸かしたら、砂糖液をつけて砂糖をからませるんですって。
じゃりじゃり砂糖はその液でまんぢう本体にまぶされるらしいです。

てんぷらの衣に砂糖は使わないよー。
あんこって隠し味にごく微量の塩を入れるでしょう?
てんぷらまんぢうって、そのわずかの塩分が感じられるから不思議なのだー。

おもせがったべ?ひすさん、答えかた、完璧でした。はなまる~~
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