16夜 けものすぎる


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過ぎたるは及ばざるが如しというじゃないか?
でもわたしは、すぎるという言葉はちょっと好きだ。

ときどき訪ねる家があって、その家の子はちいさい時に、
わたしが遊びに行くと「いつ帰るの?」といつも聞いた。
行ったそうそう帰るのとは失礼な話でごめんなさいと、その子の母は詫びたけれども、
わたしはその子がさみしさの心の準備をしていると知っていた。
だから、上がって行くよと言うと、その子は「やったすぎる!」と言って喜んだ。

友人の休みの日に、温泉の風呂に誘った。
自前の洗顔石鹸を持参した彼女に、わたしはめったに化粧をしないから、
眠さに負けて布団に入るときには化粧を落とすのを忘れると言ったら、
「セイさん、それは獣よ!」と叱られた。
それからしばらく過ぎて、美顔講習会というものに誘ってもらったので、
教わったとおりまずクレンジングクリームで顔をぬりぬりしながら、
叱られたから眠くても我慢して台所の流しで台所洗剤をよく薄めて顔を洗った話をしたら、
友人も講習会の講師もひっくりかえって、
「セイさん、それは獣すぎる!」と言った。

文法的に、すぎるの使い方が可笑しくて印象的で、それらのおかしな言い回しがちょっといいなと思う。
いい話と呆れる話、その内容はともあれ。


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手作りの食事を自宅でふるまう、おうちカフェが増えた。
こういう食事をすると綺麗すぎるお顔になれるかしらん?
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by NOONE-sei | 2009-05-31 03:45


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