97夜 明けても暮れても


いや、暮れたら明ける、のまちがいだろう?

今夜は暮れの三十日、わが家はまだ喪に服していて「歳とり」をしないから、
家族みなでゆるやかに静かに過ごしたかった。
じいじを失った鰐号めは、相も変わらず太陽でわたしを惑星にするのでそれもままならない。

はたちを過ぎたとは信じがたい日々の言動に血が逆流して、久々の乱闘になった。
鰐号は、引っ張られた耳は痛かろうが、人の気持ちを思えという言葉に耳は痛くない。
わたしは咳をすると鎖骨にひびく。
『咳をしてもひとり』は、尾崎 放哉(おざき ほうさい)だったか?
そのようなよるべない孤独の極みを知れとは言わないが、
男の子なら、そろそろ「ひとり」を知ってもいい頃だ。

男の子は早いうちに一人暮らしを経験するべきだ、と思っている。
一人になったことがない人をどうこうは思わないけれども、
地方にあって長男で家から出たことのない男性に、
ちょと惜しいな、と思うなにかを感じることはよくある。
とりわけ鰐号のような「なに様」ぶりの著しい者には必須じゃないかと思う。

幾度か促してきたのだが、うやむやになってしまうのは、
必要性を感じていないからだろう。
けれども、この乱闘で嫌な思いを引き金にして不承不承(ふしょうぶしょう)、出ざるを得ない、
それでもいいんじゃないかと思う。
暮れても明けても安穏と家がある、というわけにはいかない。

ところで、母 西太后から、そろそろ西太后の称号を外してやろうかと思っている。
父は理のある篤いひとだったが、母を大人にしないでしまった。
父が亡くなって、わたしが父の代わりになっていたが、
ちかごろようやく、変化がみえはじめている。
泣いて訴えたこともあったし、耐えたこともあったし、
それでも母というひとは変われないと思っていたら、そうではなかった。

ひとは、いくつになっても大人になれるものなのだな。
鰐号も、明けても暮れてもではいられないだろう?




今夜は冬の書庫。ほとんど漫画ばっかし。


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あれぇ?
古い漫画を重複して撮っている。 ・・ぼんやりだなぁ、まぁいいか。
あれぇ?
文字が読めない本がある。 ・・ボルヘスの「伝奇集」とサキ傑作集の文庫だ。
でもまだ読んでいないから、これもまた ・・まぁいいか。



カテゴリをすこし整理しました
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by NOONE-sei | 2008-12-30 03:07 | 趣味の書庫話(→タグへ) | Comments(14)
Commented by ひす at 2008-12-30 18:43 x
お疲れ様でした~!

まるで大掃除のようなドスンバタンだったのでしょうね。

私は独り暮らしを知りませんが、回りでそのような友人たちはたくさんいます。
でも皆親の援助を受けていたので、そういう意味では全く成果はなかったものと…
(むしろ羽を伸ばしていただけ?)

私は寂しがりなので、一人で暮らすと、
多分・・・・・


_| ̄|○ 「死にます・・」

だってウサギ年♪


>明けても暮れても
きっと、明けて、暮れてとまる一年立っても全く変わらない様子なのでは?
暮れて明けると、もうちょっと、時間のスパンが短いように感じるのです。
これ私の解釈、本当のところは知らないよ~ん♪
Commented by yamagoya333 at 2008-12-30 21:17
「ぼんやり」、大好き!
セイさん、今年もたくさん・たくさん、ありがとう!
どうぞ、よいお年をお迎えください。
Commented by ろここ at 2008-12-30 22:35 x
こんばんは。
鰐号君、いよいよ「ひとり」?
賛成~。「ひとり」推奨派です私。
ウチはきょうだい3人とも家族に甘えっきりでしたので
家を出て初めて「いかに今までやってもらってたか」を皆気づきました。
ひとりで生活するとか、自分で稼ぐって大きく変われるきっかけになると思います。
私はろこ丸の進学が決まった時より、バイトを始めたり一人暮らしをはじめた時の方が「大きくなったなー」って嬉しかったですー。

本、たくさん読まれてますね~。幅広く。
私「銀の三角」と「モザイク・ラセン」しかかぶっていません。
いくえみ綾は昔読んだけど、最近のはぜんぜんです。
オノ・ナツメは気になってるけど未読。いつか読みます!
Commented by くるり at 2008-12-31 09:04 x
人はいくつになっても大人になれる…

…うちは先に私が大人にならないと。


特に男の子は一度出さないとだね。
1人暮らしと実家暮らし
大学生と高卒社会人
大学生の時に全然違うなと思った。


あと…私も体鍛えとかなきゃダメかな(^_^;)


いくえみさんの世界好き~。
「メジャー」みたいな王道も良いけど
「ワンナウツ」って野球漫画も面白いよ。
…鋼の…が無い?
Commented by NOONE-sei at 2008-12-31 14:06
ひすさん、
どうもです~~。たはは
まるで大掃除が必要になる、どすんばたんでしたよ、はぁ。

「ひとり暮らし」を変換すると、「一人暮らし」と「独り暮らし」が出てくるのね。
ひとりで立つ(自立)は、精神的にと経済的にとあるけど、
そうむずかしいことじゃなくて、「ひとり」になるって、
ひもじかったり、寂しかったり、開放されたり、
そういうことを実感できるてっとりばやい方法じゃないかしら。
鰐は井の中の鰐とか蟹とかだからねーーー、なんとかせねばーーー。
ひすさんちは、すっかり娘ちゃんがタケノコからすくすくとすらり綺麗な竹に
成長されたみたいに感じられて、うらやましいぞ。
つめの垢、送ってくだされ~、ぴゅーーーーん。

ひす家のみなさま、よいお年を♪
Commented by NOONE-sei at 2008-12-31 14:06
さくらさん、
おぉ~~、さくらさんところの記事と、「ぼんやり」が重なりましたね♪
こちらこそ、今年もうんとうんとありがとうでした。
こころにかけていただいていたこと、わかっていましたよ。

来年も善き人佳き人に出会って、山小屋がにぎわいますように。
よいお年を!
Commented by NOONE-sei at 2008-12-31 14:06
ろここちゃん、
いよいよにしなきゃいけないんですけどね。
ただいま抵抗してるっぽい冷戦状態でして。
べつにありがたいと思ってもらいたいわけじゃなくて、
人にね、いろんな人に、もっと優しくなってもらいたい、それだけなの。
ろここちゃんのいうように、きっかけになったらなぁ、とわたしも思うですよ。
ろここちゃん自身のこと、ろこ丸くんのこと、、、うん、胸にくる。
そのとおりだと思う。

ろここちゃん、うきゃぁ、恥ずかしいよ、ほとんど漫画だぁ。
オノ・ナツメのはイタリアンレストランの漫画が好きですねー。
あのね、小玉ユキ、ろここちゃん気に入るかもと思います、ちょと気にしていて。
初期作品の傑作集がとくにいいみたい。気に入らなかったらごめんねーー、わはは

来年がきっとよい年でありますように。
Commented by NOONE-sei at 2008-12-31 14:07
くるりちゃん、
大人になるって、やっぱりかなりの大きなイタイっていうのが伴なうと思うの。
わたしなんか、コドナだからえらそうなことは言えないんだけど、
くるりちゃんはきっとなれる、そう思う。
だって、ちゃんと振り返るちからがあるから。
リュウちゃんも、きっときっと、くるりちゃんに優しい子に育つと思う。
大学は、人生で一番の贅沢なバカンスですよ。
それが「ひとり」ならなお素敵。

ワンナウツね、めもめも。
いくえみ綾、カズンが好きなんだっけ?わたし、短編ばっかしかまだ読んでない・・
ハガレンは、もちろん読んでいるさっ。最新のももう読んだぜ。
アームストロング家のお姉さまにはしびれっぱなしだよ。
↑なじぇにお写真にないか、、、、謎だ・・

くるりちゃん、去年も風邪ひいてたね?
乾布まさつを勧めるよ!リュウちゃんにもいいよー、わたし鰐にやってた。
元気によいお年を迎えてねーーー♪
Commented by 及原ムメイ at 2008-12-31 21:52 x
私もはやく大人にならないと。。。
萩尾望都は読みあさりましたが、他は知らないのばかり。
ドッペルゲンガーが気になります。
冬は漫画いいですよね。最近は大島弓子ばかり読み返していますが。
セイさま、ご家族みなさまよいお年を。
Commented by NOONE-sei at 2009-01-01 01:17
ムメイさん、
絵は60歳でひよこ、70歳で一丁前だそうですから、
絵ではないけれどもわたしたちなんて、まだ母鳥のお腹の中よ。くすっ

ドッペル~ の、あとりという作家は若くて亡くなってしまったの。
少年たちが、ほっこりさわやかに物語を生きます。
くどくなく、毒がない、いい作品が多いと思いますよ。
大島弓子は読み直したら、まったく(!)読めなくなっていて驚いたんです。
深くて哲学的で行間が優れていて、、、、付いてゆけなくなってた、ショック・・
漫画はね、「知らないものに飛び込めるかどうかのリトマス紙」みたいなもので、
視界を保守的にしないようにするのには、手っ取り早くいい材料なのです。

ムメイさん、あけまして、です♪
あけちゃったんだから、今年は今年の風でゆこうぢゃないか!
Commented by at 2009-01-02 08:04 x
私がほんとうに一人暮らしをはじめたのは、
親と喧嘩して家を出た23歳の時でした。
ま、行った先が夕雁荘だったんで、
保護者がかわっただけだったかも(w)

今年もよろしく♪
Commented by NOONE-sei at 2009-01-02 10:16
坊さん、
「先輩は親よりえらい」という学風そのままの、王様とわたしが保護者ですんで、
キミがタナコになってからのおつきあいはそりゃ~濃くて面白かったざんす。
今じゃ、いっちょまえになって、
ビルトインオーブンでピザが焼けるようになった一国一城の主でも、
いついつまでもわたしたちのかわえぇ後輩ぢゃ。

こちらこそ今年もよろしく、大阪ではいい思い出をつくっていらっしゃい。
Commented by とっと at 2009-01-05 07:34 x
犬たちの写真をありがとうございました。
あとで我が家の撮ったボケぎみの写真を送りますね。

早いうちに一人暮らしを始めたのは私の夫。
高卒後就職した会社に何の不満もなかったのに何故か?「このままではいけない」という気持ちに取り憑かれたそう。
数ヶ月で退社後、自転車でバイトをしながら日本を一周と半分くらい。
いまだ北海道に留まったままです。
Commented by NOONE-sei at 2009-01-05 16:28
とっとさん、
長旅おつかれさまでした。おかえりなさい。
直メール、届いたかなぁ、、と案じていましたが、よかった、届いていましたか。
お写真、楽しみにお待ちしています♪

自転車で旅を!!それもすんごい距離だ。
まさに、若いうちだからできることですね、バイトしながらの一人旅。
理由とか必然性とか安全だとか、大人になれば受け入れなくちゃならないんだけど、
早いうちにそういうこととは遠いところで過ごした経験を持つ持たないは、
後の人間のつくりに大きく影響しますね。
素敵だと思います。うん。
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